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私は今行徳に住んでいる。行徳駅に向かうためには「市川バイパス」を横断しなければならない。この道路は直線道路のためか、車のスピードがかなり早い。40キロの制限速度なのだが7~80キロは出ているように感じる。

信号待ちをしていると、赤信号にもかかわらず突っ込んでくる車が多く、恐怖を感じさせる信号である。信号が黄色に変わると、ブレーキでなくアクセルを踏む車が多いのである。その信号で、昨日は自転車に乗ったおばさんがあわやというシーンに出くわした。青信号で横断しようとしたところに、警笛を鳴らしながら突っ込んできたのである。ブレーキをかけようともせずにだ。

かねてから危険な交差点だと思っていたので、昨日は駅前の交番に「注文」をつけに行った。

どうも話がかみ合わないのである。彼らも危険な交差点という認識があるのだが、直進車のスピードではなく、右折車の危険性の話ばかりする。右折信号のない、右折可能な交差点であるため、彼らの関心は右折がスムースにできるかどうかにあるのである。

信号が赤に切り替わっても、交差点に残っている右折車が回れるかどうかを気にしているのである。本来そうなる原因は、黄色でアクセルを踏み赤に切り替わっても突っ込んでくる直進車にあるのだが、右折車だけを注視しているのである。視点の違いということだ。

W杯で、日本はベスト8に進めなかったが、日本の木村主審はブラジルーオランダの笛を吹くことになった。審判はベスト8に進出したわけだ。その木村主審が、W杯欧州予選でのアンリの反則が見逃された件で、「反則があると事前に知っていなければ絶対に見つけられない反則だ」という見解が日経の記事にあった。

審判はピッチ全体を見回し、シュミレーションがないかやシャツを引っ張っていないかなど重点的に見るポイントがあり、その分死角が生まれ、結果としてハンドを見逃すということらしい。行徳駅前交番の巡査と同じことだ。

もう一つ面白い話がある。巡査はパトカーに乗ることもあるのだが、「市川バイパスはスピードを出す車が多く、ほとんどは60キロで走っている」というのである。私の実感の7~80キロよりも遅いのだが、よく考えてみると当たり前の話だ。

パトカーが走行している道路で、制限速度を20キロ以上オーバーするドライバーがいるわけはないのである。制服の警官が立っている交差点で、黄色でアクセルを踏むドライバーも少ないのと同じことだ。

視点の違いと、制服効果により認識の違いが生まれるということか。
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