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今朝の日経のトップ記事は、「中国、日本国債の購入拡大」という見出しになっている。今年の1月から4月の4ヶ月間で5千億円の買い越しになり、過去最高の05年の2500億円の2倍を4カ月で取得したとしている。

中国は元の価格維持のために、積極的にドル買いをしたこともあり外貨準備高が膨れ上がっている。その運用先として、値下がりの続くユーロから円に切り替えたためとしている。

日本はGDPの1.7倍の国債発行残高を抱えているが、ギリシャのように国家破綻に至らないのは、国債の95%が国内消化されているためであり、個人金融資産1400兆円の重みがあるからだ。

海外依存度が高くなると、「マネーの脅威」にさらされることになるが、現在の状況では大きな影響を与える事はなく、むしろ国債の安定発行の手助けになるものである。

中国マネーは日本の不動産市場にも積極的に進出しており、都市部の不動産物件はもちろんのこと、リゾート物件も売れ始めており、中国の富裕層をターゲットにした開発も行われている。中国人に人気のある北海道のリゾートでは、3億円の最高金額の部屋を中国人のリクエストに応じて設えているほどである。

ここまでは歓迎すべき投資であるが、一つ気になることがある。日本の山林にも投資の矛先が向けられているというのである。その理由は慢性的水不足に悩む中国が、日本の水資源に着目し、その元になる森林を買い漁っているようなのである。中国は世界中で資源獲得に動き出しており、日本の「水資源」に手をつけ出したわけだ。

森林が水を蓄えてくれるから、良質な水が生み出される。しかし森林の手入れをしなければ保水力が失われ、水の枯渇へとつながるものである。日本の林業従事者は、国勢調査によると80年の165千人から、05年には47千人と1/3になっており、先行きが懸念されている。

中国マネーの森林への投資が、日本林業の衰退に拍車をかけるのか、新たな林業への雇用を生み出し活性化するのかが注目されるところだ。後者になるならば大歓迎なのだが…
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