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かき菜に続いて、私にとっては“新種”の野菜が続々登場している。茎立菜、信夫冬菜、山東菜、ちぢれ菜、アブラナ、紅菜苔などである。読み方もわからず、漢字変換も一発で出来たものは一つもない。

これらは、福島県内でしか流通していない地場野菜なのだろう。これからも現物にお目にかかることはないと思う。

スーパーの店頭では、手を出す人が少ないのか、野菜売り場の品物はいつもより豊富に出回っているように見える。そんな中で、地震の翌日からさっぱり姿を見せない野菜がある。

もやしである。もやしが姿を消す理由を考えてみると、買いだめにあったとは思えないし、産地が被害を受けたか流通に齟齬が生じているくらいしか思いつかない。しかし、「雪国もやし」というブランドもあるように、地震の被災地とは無縁の生産地もあるように思うし、もやしだけに流通の問題が生じるというのも考えにくい。

よくよく考えてみると、もやしをどのように栽培されているのか全く知識がないことに気がついた。ネットで調べてみると、どうやらもやしというのは、畑で作られるものではなく、工場で作られるものだということが分かった。

生産設備の被害、電力問題、鮮度管理の難しさ(痛みが早い)などの理由が重なったのだろうか?

もやしにこだわるのには、理由がある。地震の前に、特売で買った「もやしを入れるだけ」で焼きビーフンが出来る、ニッポンハムの「医食同源」シリーズが冷蔵庫に転がっているからだ。

というわけで、毎日もやし売り場をのぞいている。もう10日以上たったのに…

昨夜も100m先は停電しているのに、我が家には電気が通じている。依然として、“連帯”の仲間外れだ。
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