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観光の話の続きを。

例によって、「日本国語大辞典」によって、語意を調べてみた。2つの意味が書かれている。

一つ目は、「他国、他郷の景色、史跡、風物などを遊覧すること。また、風俗、制度などを視察すること」となっており、前段は我々が現在観光として理解していることであり、後段は「視察」という言葉の方がふさわしいように思う。

二つ目は、語源にかかわるもので、易経の「観国之光」という言葉が紹介されている。国の「威光」を見るという意味で、国の文物や礼制を観察するということを示していた。

光とは景色のことではなく、威光だったのである。一つ目の意味の後段の方に近いように思う。

日本では中世からこのような意味で用いられており、遊覧の意味で用いられるようになったのは、明治時代後半からだとされている。

「遊覧」という意味が強くなって、富国強兵にいそしむ時代に、卑しいものとして見下されることになり、それが「産業」という考えに中々いたらず、「観光産業」としての産業育成が進まなかった理由であると思う。

観光が産業として見直されるようになったのは、昭和40年代になってからであり、高度経済成長の果実として余暇が生まれ、余暇の充実ということを意識しはじめてからである。城山三郎の「官僚たちの夏」の主人公のモデルになった通産官僚(名前を忘れてしまった。調べて明日のブログに名前を紹介する。)の貢献は大きいと思う。

政府が産業としての意識が乏しい証拠に、観光庁が発足するまでは、国土交通省の総合政策局の中に課として設けられているだけだったことでよくわかる。

産業としての位置づけがなかったことの一つに、統計の不備が上げられる。実は、観光産業の市場規模がいくらあるかを示すデータがないのである。市場規模がわからないため、観光産業がないがしろにされていた面もある。
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