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今朝の日経の記事によると、「子ども手当について10月以降は一律1万円に減らす方向で調整に入った」とされている。公明党が提唱している「児童手当拡充案」に沿った内容で、補正予算成立に向けての譲歩の第一歩らしい。

政治は妥協の産物であるから、一歩引き下がって譲ることも必要であるが、絶対に譲れない場面もある。民主党にとって、高速道路の無料化や農家の所得保障などは前者で、子ども手当は後者に入るものだと思う。

子ども手当に添えられた「子供を社会が育てる」というのは、社会へのメッセージであり、有権者の賛同を得られたことが政権交代に結びついたものである。一方、高速道路の無料化や農家の個別所得保障には、社会へのメッセージが希薄であり、「ばらまき」の烙印を押されても仕方が無いと思っている。

子ども手当は、民主党にとっての「1丁目1番地」に相当する政策であり、震災復興により譲ってはならないものである。新たな政策を打ち出せず、得点を上げられない野党の、ライバルの加点を減点させる作戦にまんまと乗ってしまうものだからだ。

震災対応で、「何とか本部」や「何とか会議」を乱立させ、会議は踊るが何も決まらず状態を作ってしまった上に、ビジョンを捻じ曲げてしまっては完全に国民から見放されてしまうと思う。

当分解散総選挙が行われる可能性はないのだから、ちょまちょま動かずに、どっしり腰を据えて政治を行えないものか。

日経の子ども手当の隣の記事の見出しは、「小沢氏が見解 “無責任内閣、さらなる災禍も”」となっている。腰が据わらないのもわからなくはないが…

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