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南極海の調査捕鯨が中止されることになった。反捕鯨団体の圧力に屈した形で、来年以降の調査捕鯨も続行できるかどうか分からないと報じられている。

ニュース映像を見ると、反捕鯨団体の新鋭船「ゴジラ号」に捕鯨船が翻弄される様がうかがえた。反撃する手段もなく、安全を考慮すると中止もやむを得ないことだと思うが、気になるのはまた「弱腰批判」が起こることである。

外交問題が生じると尖閣の時もそうだったが、「毅然とした態度」で相手国に向き合うことが世論の主流を占める事になる。今回もそういう風潮になるだろうが、無法船を取り締まるべき国が反捕鯨で選挙に当選しており彼らの活動を半ば容認しているのだから、反撃できないのであれば、危険を避けるためにはやむを得ない中止だという理解も必要ではないだろうか。

それにしても、これまでに自分たちが冒してきた悪行に目をつぶり、“博愛精神”を振りかざす、キリスト教国の人々にはいささか腹が立つ。地球環境問題でもそうだ。これまで資源の浪費を尽くし二酸化炭素を撒き散らしてきた人々が、宗旨替えをし、たいして二酸化炭素を排出していない人々にも、一律の削減を求めるなど許されないことではないか。

2006年の人口一人当たりCO排出量では、オーストラリアが19.02tで世界一、次いでアメリカは19.00tで世界二位であり、やり玉に挙げている“新興国”の代表である中国は4.28tにすぎないのである。インドなどはわずか1.13tであり、新興国の発展による排出量の増加を懸念して削減を求めるなどはあまりにも勝手すぎるのではないか。

ところで、クジラというと子供の頃の学校給食の定番であり、小学校で集団で飲まされた虫下しを、飲みほした生徒にご褒美として与えられるおまけがクジラの肝臓で作った「肝油」という飴状のものであったことなどで、あまり良いイメージが私にはない。

しかし、クジラのコロ(皮)を使ったハリハリ鍋はまた食べてみたいものだ。
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