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チュニジアに端を発した反政府運動が中東全域に広がり、何事もない国はイスラエルとパレスティナだけという皮肉な現象になっている。どうやらこれが中国にも兆候が見え始め、中国政府はネット封鎖に躍起になっているようだ。

世界中のあちこちで若者による反政府運動が連鎖的に拡がる現象は、1960年代の終わりごろにも見られた。この時は日本にも飛び火し、大学の封鎖がが相次ぎ、私も3回生の時には半年授業が受けられなかった。

この時の反体制運動の特徴は、中心になったのが学生であり、先進国で拡がったということである。当時は先進国は成長段階にあり、成長とともに社会の歪が一気に現れてきたことによる運動の拡がりだったのだと思う。

反体制意識というのは、若者に強く表れるものであり、国全体が若さに満ち溢れている時に、支配者としてふんぞり返っている“年寄り”に対して矛先が向けられるものなのであろう。

反政府運動というのは、国が成長して行く過程で必ず罹る麻疹のようなものではないだろうか。サハラ以南の国々や中米では未熟すぎて、国全体を巻き込むような運動にはなり得ないのだろう。これらの国で同じような現象が起こるのは2040年から50年にかけてになりそうな気がするが、その時には生きていないだろうから確かめようはない。

今回の反政府運動はイスラム圏が中心になっていることもあるのだろうが、映像を見ているとほとんど男の姿しか映っていないような気がする。女性が強くなったといっても、いざという時は“男の出番”なのだろう。老人支配が再び顕著になりだし、若者に不満が鬱積しているはずの日本に飛び火しないのは、草食系が大勢を占めているからなのだろうか。
 
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