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痴漢事件で、一審、二審の有罪判決が最高裁で逆転判決が出た。最高裁は法解釈を主として行い、実際の事件に判断をすることは極めて珍しく、異例の判決といえそうだ。

痴漢事件は、空いている電車ならば目撃情報もあるのだろうが、満員電車では目撃も難しく、被害者の申告による状況証拠しかなく、極めて難しい事件だ。しかも、被害者の認識という曖昧なものも存在する。

恐ろしいのは、一端犯人に仕立て上げられると、それを覆すのは最高裁も指摘しているように極めて困難なことだ。やっていないことを証明するような証拠は出しようもないので、男としては自衛するしかない。

満員電車には乗らないことがまず最初だが、京葉線は比較的空いていたが、現在主に利用する東西線の混雑は半端ではなく、仕方なく両手で吊革を握るようにしている。遠くからでも手を伸ばすようにしているが、かなり苦しい態勢になる。

最高裁は合議制で決められ、2人の裁判官は有罪の判断をしたが、多数決で無罪となった。それほど微妙な問題であると思う。「疑わしきは被告の利益」という推定無罪は、痴漢事件の特殊性から考えてみるとあてはまらないのだろう。

男にとっても恐ろしい事件だ。

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