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北の高気圧が関東地方まで南下してきたようで、昨日までの暑さはなく9時の気温は24度だ。この10日間ほどは、冷房の効いている部屋でも28度か29度の気温であり、今日は外に居ても昨日までの冷房している部屋よりも涼しい勘定になる。

来週末には函館に2泊3日の出張を予定しているのだが、このままの気温が続くと、寒さにも気をつけなければいけない。

猛暑日が続いたお陰なのか、馬インフルエンザが発生し、今週のJRAの開催は中止となってしまった。36年前に有馬記念の当日にインフルエンザが発生し、2ヶ月に渡って競馬開催が中止されて以来の事である。

当時は、東京や中山競馬場の中に厩舎があったが、在厩馬の9割が罹患したとされている。現在は多く見積もっても2割ほどの罹患であり、これ以上拡がらなければ2週間程度の開催が中止されることで済みそうだ。

しかし、現在の競馬のシステムは、トレセンの厩舎に居る馬とほぼ同数の馬が、近隣の牧場でトレーニングを積んでおり、これらを頻繁に行き来することで出走馬を確保するようになっている。地方競馬は10頭立て以下のレースが多いが、JRAのレースの多くは15~16頭立てになっており、フアンの関心を集めるようになっている。

これ以上の蔓延を防ぐために、当分の間移動禁止の措置が取られることが想定され、秋のシーズンに備えて牧場で英気を養っていた馬が移動できないことになる。菊花賞や天皇賞などのビッグレースは10月後半だが、その前哨戦は9月に始まる。だいたい1ヶ月前に帰厩するのが有力馬のパターンだが、今の時期が丁度そのタイミングである。

2週間で沈静化されたとしても、移動が解禁されるのはもう少し時間がかかりそうで、実際に再開されるのはもう少し時間がかかりそうである。

JRAの理事長はこれまで農林事務次官が就任してきたが、今年の秋に始めてプロパーが理事長になると今週発表されたばかりである。新しく理事長になるのは、獣医としてJRAに就職した人物で、技術職あがりのトップということで注目していたが、今回の思わぬトラブルにどのような対処をするのか見ものだ。

それにしても、36年前の開催中止に懲りて、年に2回のワクチン接種を義務付けていたはずなのに、流行するということはどういうことなのだろうか。2日間で960頭ほどが出走を予定していたが、検査をしたのは200頭足らずである。検査キットが不足しているためだが、キットの備蓄も含めてワクチンに対する過信で油断があったのだろう。

ワクチンが効かないというのは馬の問題だけなのだろうか。今後感染経路などについて疫学的調査が行われるのだが、その結果については関心を持って見てゆきたい。
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