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今朝の日経朝刊によると、外国人観光客の観光目的で、「ショッピング」が1位になったという記事が掲載されていた。円安の影響で買い物の魅力が高まった結果だと報じている。

調査は「日本観光振興機構」が実施したもので、早速HPで発表資料を当たってみた。調査結果は9月28日に発表されており、発表から2週間たっての掲載である。ニュースとしての鮮度はそれほど落ちることはなく、日曜日の埋め草記事ということなのだろう。

調査は8箇所の国際空港と博多港で、出国直前の2~9日間日本に滞在した旅行客を対象に聞き取り調査で実施されている(外国語能力に長けたインタビュアーでの実施となっているが、インタビュアーを揃えるのは大変だろう)。
夏、秋、冬の3シーズンに跨って調査されており、全体を俯瞰するには適した調査設計といえると思う。面白いデータがいくつかあるので紹介しよう。

サンプル数は13.891となっている。居住地別では韓国が最も多く、25%を占めており、台湾、中国、香港を加えた東アジアで全体の56%を占めている。10年前や20年前のデータは手元にはないのだが、実感としてはこれらの国の旅行客が増えていると思う。

ビジネスのみの旅行客は22%であり、大半は観光旅行となっているが、知人・友人の訪問が15%占めているのも注目される。東アジアの旅行者が半数以上占めることが大きな要因となっているのであろうが、民間レベルの交流が着実に進展しているといえるのではないだろうか。

初めての来日と、リピーターの割合は5割ずつでほぼ同じだが、国によって傾向が違い香港、台湾は70%以上がリピーターで、韓国はリピーターが45%であるのに対して、中国は80%以上が始めての訪日となっている。リピーター比率が日本との親密度を示しているのではないだろうか。

訪問先も国によって大きな違いが見られ、韓国からは地理的近さもあって九州が30%を占め、台湾や香港では中部や北海道が多くを占めるなど分散化しているのに対して、中国は関東と関西の大都市圏に集中している。馴染みが深くなるにつれて分散化するのだろう。

小さな変化だが、北陸の訪問比率が台湾や香港で上昇している。これは地域におけるキャンペーンの成果だと思うのだが、どうだろうか。

香港からの旅行客はショッピング目的が70%を占めているが、台湾や韓国では温泉/リラックスが最も多く、ショッピングが全体の1位になっているのは香港からの旅行客に引っ張られた結果ではないだろうか。

調査結果の詳報は12月に刊行されるということなので、その折に又分析してみたい。

それにしても、日経の記事は報道発表資料そのままであり、資料を貴社自らが分析した形跡は全く見られない。発表資料をそのまま流すのはメディアの姿勢としては問題だと思う。




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