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都心の桜は満開になったようだが、近所の桜はまだせいぜい5分咲き程度であり、満開になるにはもう少し時間がかかるようだ。今年は、満開になるまでに相当の時間を要している。

近所の散策を終えて、お昼に自宅に戻ったところラジオで「北朝鮮が何らかの飛翔物体を発射した模様」という一報が流された。NHKのテレビを点けると、臨時ニュースを放映していたのだが、間もなく「誤認知」ということが告げられた。

実際にミサイルが飛んでいれば、その後の次々に入ってくる情報があるだろうから番組の組み立ても楽だったのだろうが、誤報では2つの情報しかなく、レギュラー番組を飛ばした穴を埋めるのに四苦八苦の状況が見て取れた。

今回は千葉県にある最新鋭レーダーが「何かを見つけた」ことが発端である。何も映っていないレーダーで動き出した何かを見つけるのなら話は簡単だが、レーダー上には色んなモノが映っており、そこから「何かを見つける」必要がある場合、困難な作業だろうということは察しがつく。

ましてや、今回は事前予告があり、相手がミサイルということで素早い“判断”が要請されるものであることから、極度の緊張状態であったことが誤報につながったのであろう。

専門家の話では、「極めて性能の高いレーダーで、鳥を感知した可能性もある」としている。鳥を誤認したということを聞いてすぐに思い出したのは、富士川の合戦で水鳥が飛び立つ音を敵の夜襲と勘違いして敗走したという「源平盛衰記」の逸話である。

今回の誤報は、危機管理における「情報伝達」ということで多くの示唆を与えてくれたと思う。肩の力も抜けて、次の対応は上手く行くだろう。

日経に面白い記事があった。韓国では聯合ニュースなどが日本メディアを引用する形でミサイルの発射を速報し、中国の新華社は韓国メディアを引用する形で報道したらしい。何やらメディアの世界に伝言ゲームを楽しんでいるようだが、一つ不思議なことがある。

政府からの発射確認の情報は、外国のメディアにサービスはしないだろうから、韓国が日本のメディアから引用するのはわかるのだが、新華社は何故日本のメディアから引用せず、韓国からなのだろうか。

ここまで書いた時に、ラジオから「飛翔体発射」の臨時ニュースが流れた。危機管理体制の再チェックの時間のようだ。
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