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ついに今朝はエアコンのお世話になってしまった。11月中は何とか辛抱したかったのだが、12月下旬並みの気温とあっては仕方あるまい。

景気の2番底が懸念されている中で、半導体の取引価格が急上昇しているという記事が日経の1面で報じられている。パソコン販売が回復しているためで、DRAMの価格は需給の逼迫を反映して、10月後半に比べて15%以上の上昇になっている。

部品産業は、最終製品の生産動向に大きく左右されるため、景気の先行指標としての性格を持っているが、半導体はキー・コンポーネントであるだけに、よりその性格が強いように思われる。

景気の上昇局面だけでなく、下降局面でも同じようなことが言え、価格変動が著しい。その理由は、今朝の記事にも「DRAM不足から工場のラインの一部を止めているメーカーもあるようだ」としているように、操業への影響を避けるために“少し多目に”発注することが多く、実需+仮儒の需要が発生するためだ。

完成品メーカーが一斉に価格に糸目を付けずにそれをやるから、需要増*価格アップで半導体メーカーは歓喜の時をすごすことになる。景気が下降している時はその逆になり、生産減に価格ダウンが追い討ちをかけることになり悲惨な時を迎えることになる。

大儲けと大損の繰り返しのため、マネジメントが通常の製品とは全く異なり、大手電機メーカーが分社化を進めたのはよくわかる。

CS調査でも厄介な現象に出くわす。好況時には納期のファクターが大きくなり、不況時には価格ファクターが突出する。顧客にとって重視されることが全く異なるためであり、“平常時”という概念は存在しないのである。

とりあえず半導体市況の回復は明るい兆候であり、この波に上手く乗っている限り2番底への懸念は払拭できるのだが、90年代は半導体の市場シェアは世界一であったが、現在は韓国や台湾メーカーなどにその座を奪われているだけに、波乗りできるかどうかが少し気がかりである。
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