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最近の日経の記事で、東京電力と規格にまつわる話題が二つ取り上げられていた。一つは「チャデモ」と「コンボ」の対立である。

何の規格の対立かといえば、電気自動車の充電方式についてのものだ。チャデモというのは東電が新規事業として開発し、日産などを巻き込んで「チャデモ推進協議会」を設立して、国内外にすでに1500台の充電器を設置しているものだ。

トヨタは電気自動車への対応の遅れから参加を渋っていたが、“説得”に応じて仲間入りをし、電気自動車の開発で先行している日本でオールジャパンの体制が一応整ったわけだ。ところが、出遅れた欧米の自動車メーカーは、このままチャデモの普及が進むと日本メーカーの独走が続くため、独自規格の「コンボ」を立ち上げることにしたわけだ。

技術競争で先行しながら、国際規格を獲得できなかったために取り残されてしまったものの代表は携帯電話である。チャデモも同じ道を辿るのだろうか。

ところでチャデモという名前の由来だが、「お茶でも飲んでいる間に」ということから作られた言葉だそうである。国際規格を目指そうというシステムに、ローカルなネーミングとはセンスの悪さの極まりではないだろうか。

もう一つの東電の規格にまつわる話題は、スマートメーターに関するものだ。電気を賢く消費するために、スマートグリッドが決め手になる。そのキーコンポーネントの一つが通信機能を備えたスマートメーターになる。

電力会社ごとに取り組みが異なり、先行している関電ではすでに114万戸に導入済みなのに、東電はこれから導入実験を行うことになっている。問題はこのスマートメーターの仕様である。

電力会社は独自規格を採用する動きがあり、東電のスマートメーターは先行する関電のものとは異なるものになっているということである。電力会社ごとに製品仕様が異なれば、生産コストはかさむのだが、「総括原価方式」ではそのまま価格転嫁できるため、仕様の統一という発想はないらしい。

そもそも、独自仕様にこだわるというのは本来「差別化」のためである。しかし、地域独占に守られ、競争のない事業で差別化を図るというのはおかしな話だ。チャデモで国際規格の壁に泣かされそうになりながら、一方では独自規格を押し進めるというのはどういうことか。

内需型企業というのは規格ということに鈍感なのかもしれない。



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