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韓国もメキシコに大勝し、明日は韓国との3度目の対戦である。この分で行くと、後2回対戦する可能性がある。WBCで5度の韓国との対戦が可能になった時、“野球”が“ベースボール”に勝った時といえるのではないだろうか。

野球とベースボールの違いを論じられることがあるが、多くは野球の方に部が悪い論調が目立つように思う。速い球を投げ、強い打球を打ち返すというのが基本であり、“野球”はチマチマしたことが多すぎるとしている。

しかし、昨日のキューバの強打線を封じた投球術や、100マイルを超えるチャプマンを引きずりおろした選球眼ときわどい球をカットして逃れる技術などは、“野球”によって培われたものではないだろうか。

そもそも、“野球”というのは不思議な言葉である。若くして病に倒れた正岡子規が命名した言葉であるが、外来スポーツの翻訳後としては卓球と並ぶ秀逸な言葉だと思う。

日本で生まれた野球用語にも秀逸なものがある。グラウンダーの事を“ゴロ”と呼ぶのだが、いいえて妙な表現であると思う。ナイターやポテンヒット、ションベンカーブなど野球用語が数多く生まれている。

言葉は文化であり、独自の野球用語が多数生まれたということは、日本に野球文化が定着していることを意味していると思う。韓国にも日本の影響がかなりあり、ベースボールではなく“野球”的色彩がかなり濃いように思われ、両国がどれだけの成績を収めるかが注目される所以である。

日本人は「柔よく豪を制す」という言葉が好きな国民性があると思う。牛若丸が弁慶を五条大橋でヒラリヒラリとかわして倒した逸話が残るのもそうしたことの表れではないだろうか。

何とか明日は韓国を倒し、ロスでベースボールを野球がヒラリヒラリとかわすシーンを楽しみたいものだ。そのためには初回のイチローが鍵だ。
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