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今朝はうす曇で、しのぎ易い陽気である。南風ではなく、東風が吹いているせいである。9時の気温が27度なのだが、この分では最高気温が30度に届かないかもしれない。今年の夏はまだ我が家ではエアコンをつけていない。どこまで我慢できるのであろうか。

知事が談合汚職にかかわったとして辞職し、世論の味方を得て当選した宮崎県で、公共工事が大幅に遅延しているらしい。入札制度を見直したのだが、受注した業者が次々に倒産したために、工事がストップしてしまったことがその原因のようである。

入札制度では、最も安い価格をつけたところが落札するのが原則である。しかし、安値受注による弊害もあるため、最低落札価格を設定し、極端な安値は除去する措置をとられる事も多い。それにもかかわらず、落札業者が次々に倒産しているというのは、別の問題があるのではないだろうか。

90年代に、業者の参入を容易にし競争を促すとして、発注規模の縮小を図った。道路工事などではKmの単位での発注を、百mを切る単位にまで分割したのである。これによって小規模業者も入札に参加しやすくなり、90年代はバブル崩壊の時期であったにもかかわらず、建設業者の数は増え続けた。

競争を促すことは、脆弱なものを淘汰することになり、悪いことではない。しかし、細切れ発注の仕組みは、脆弱な体質の企業も保護する側面がある。宮崎県だけの問題ではないと思う。そろそろ入札の仕組みを見直す時期にきているのではないだろうか。

一時的には最適であっても、環境が変わると最適とはいえない制度がある。振り子のように行ったり来たりしながら、その場に最もふさわしい制度を選択しなければならないものである。政治というのはビジョンに向かって進むだけでなく、その場の最適を考えるものでもある。構造改革もその一つだと思う。
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