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国を相手の医療訴訟で、B型肝炎については和解に応じ、イレッサについては和解しないという異なる対応を政府は発表した。

子供の頃学校で受けた予防注射は、一列に並んだ生徒に端から順に処理をする流れ作業だった。一本の注射器に数人分を入れ、腕まくりをして並んだ子供を手際よく処理をしていたのである。

今の常識・知見からすると信じられないような光景だったが、当時としては子供の数が現在の2倍であり、効率重視の観点からはやむを得ない処置だったのかもしれない。問題は、いつ頃から注射針の使いまわしによる危険性について認識され出したかということである。

危険性について知っているにもかかわらず、そのまま放置していたとすれば責任は大である。しかし危険性について後から分かった事について、どこまで遡って責任追及できるのだろうか。知らなかったことについての責任追及はできないと思う。今回のB型肝炎訴訟についてはそのあたりが良くわからない。和解に応じたことについての賛否は、“微妙”な感じである。

もう一つのイレッサについての和解に応じなかったことについては賛成である。抗がん剤による治療はすべての人に効果があるものではないこと、副作用は必ず発生すること、手術や放射線療法の後の最後の手段になりがちなことなどからハイリスク・ハイリターンの覚悟を持って使用に臨むべき性質のものだと思うからだ。

これで国や製薬会社に責任を問われると、ただでさえ問題となっているドラッグ・ラグがさらに広がる恐れがあるし、メーカーの新薬開発にも影響を与えるだろうし、イレッサに効果のある患者にも投与をためらうような事態も生じてくると思う。

今月はこのブログに対するアクセスが150件を超えて、これまでの最高である。今月特に目立つのが、1月9日にイレッサとドラッグ・ラグについて述べたものについてのアクセスで、20件を超えている。昨日の報道で、もっと増えるかもしれない。

とかく最近は権利ばかり主張するきらいがあるが、権利の裏には義務がついて回るのを忘れてはならないと思う。患者の権利の裏には、患者としての義務がある。医療にかかわる訴訟は義務を考えて抑制的に行うべきだと思うのだが。


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