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東京の年齢別人口を見ると、興味深い現象が現れているように思う。東京への人口の移動は、進学や就職が契機となることを先日触れたが、男女別に見ると少し傾向に変化が見られる。

東京は江戸と呼ばれていた時代から、男が多い街であった。参勤交代で上京する大名の家来は、今でいう単身赴任であり、職人や商家の使用人も出稼ぎが多く、男の方が圧倒的に多かった。

現在もその傾向を続けていたのだが、2000年に逆転し2005年には男617万人に対して2005年には女性が624万人となっている。1980年には男性586万人、女性576万人であったのに比べると様変わりである。

その要因が、20代の女性の比率が大きく伸びたことと考えられるのである。1980年の年齢別人口では、20~24歳では男62万人に対して女は50万人と12万人も開きがあったのだが、2005年には男45万人に対して女は41万人と4万人の差にまで縮小している。

1980年の20~24歳は、1985年には25~29歳に該当するのだが、85年の25~29歳の人口は男が49万人、女が43万人であり、男が13万人、女が7万人減少しており、相当数が他の地域への流出したことになる。

ところが、2005年の国勢調査の25~29歳の人口は、男51万人、女が47万人で、2000年の20~24歳の人口は男52万人、女47万人であり、ほとんど移動は見られないのである。細かく見ると女性の場合は5千人むしろ増えているのである。

若い女性が東京へ流入することが増え、そのまま東京に居つく割合が大幅に増えたことが、現在の姿であり、東京への居つき現象は1995年以降のことである。

女性が男性と対等に働く機会が、東京に多く、それが広く実現したのは90年代以降のことである。このこととも関連して、東京の出生率は全国最低であり、少子化にいっそうの拍車をかけていることにもなる。

20年前に比べると、確かに仕事で接する女性の割合は格段に増えたように思う。
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