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世間的には人気低落傾向が著しいのだが、個人的には、相撲がだんだんおもしろくなってきた。マイブームである。祖父は相撲好きで手書きの星取表を作り、ラジオを聞きながら一番一番丁寧に黒丸を書いていたのが子どもの頃の記憶だ。

親父も同居するようになってしばらくすると、同じように星取表を作るようになっていた。血は争えないものだと感心して見ていたのだが、私はまだ星取表片手にというところまで行きついていない。後何年かするとそのような観戦スタイルになるのかもしれないが、ずぼらで面倒くさがり屋なのでそうはならないと思うのだが…

最近(といっても今場所になってからだが)面白く思うようになったのは、小兵力士に注目するようになったからだ。一昨日一本背負いという大技を見事に決めた磋牙司はおそらく170センチに届かないだろう。小兵力士の大技で5日目のCS調査では、圧倒的大差で1位に選ばれていた。

もう一人の注目は、チェコ出身の隆の山だ。こちらは身長は185センチあるが体重は98キロである。街中を歩いていると巨漢に映る数字だが、大男ぞろいの相撲の世界では貧相に見える。しかしよく見ると筋肉質の体で、つり出しを得意技にして“起重機”と呼ばれていた明歩谷を思わせるような体つきである。

新入幕で、これまで大男の圧力に屈して5連敗していたのだが、相手の勇み足により、昨日ようやく勝ち星をあげた。物言いにより協議がなされた結果、勝ち名乗りを受けた時の場内の歓声の大きさには驚かされた。

相撲の魅力の一つは小さい力士が大きな力士を倒すことにあると思う。国際的なスポーツでは、柔道がそうなったように“体重別”がルールなのだろう。幸か不幸か“国技”にとどまり、世界中に普及が進まなかったので体重無差別が残され、私のような楽しみ方ができるのだと思う。

今場所は手ひどくやられるだろうが、隆の山がどのような成長、工夫をしてくるかがこれからの楽しみだ。

ところで、その体格差で苦戦しているラグビーで、昨日はオールブラックスに大敗した。試合ぶりを見たかったのだが、この試合は生中継がなく、録画で深夜に放映されただけだ。放映権は日テレが持っているようで、後日本代表の2試合や、決勝トーナメントも録画放送になるのだろうか。生中継をしない所に放映権を渡すべきではないと思うのだが…
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