忍者ブログ
[381] [382] [383] [384] [385] [386] [387] [388] [389] [390] [391]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

情報についての話の続き。一昨日のこのコーナーで「様子を知る」情報提供には、目安が大事であるということを書いた。

では、「変化を知る」ということについて考えを進めたい。ポイントは2つある。一つ目は変化の見極めである。変化はいきなり来ることばかりでなく、むしろ徐々に変化することの方が多い。小さな変動が、“たまたま”なのか、“変化なのか”の判断が必要となる。

兆しをいち早く知ることは、その後の対応で大きなアドバンテージを持つことができる。ビジネスの世界だけでなく、個人の生活においても有益である。たまたまでなく、変化だということの見極めのスタートは“おや”という気持ちがもてるかどうかにかかっているのではないかと思う。

“おや”と思うのは、どのような時に起こるのかを考えてみると、事象やデータが、自分自身の知識(データ・ベース)に照らし合わせて、符合しない時に感じ取るものである。したがって、自分自身のデータベース(知識)整備が重要なことになる。「様子を知る」情報の中で述べた、“目安”に近いものではないかと思う。

「変化を知る」情報について、もう一つのポイントは“だから”である。変化が起こっても、他に何の影響も及ぼさないものは、無駄な情報である。「変化を知る」情報が大事なのは、その変化が他の事象にインパクトを与えるからである。「変化を知る」情報には必ず、“だから”ではじまる影響予測が付言される必要があると思う。

目安を決め、変化の兆しを見極め、影響予測をするという能力が必要であるということを述べてきたが、「先を知る」という情報では、推論のテクニックが決め手になるような仮説を持っている。もう少し考えを整理してみて、この欄に掲載する。



PR

「変化を知る」ということを書こうとしたのだが、今朝のNHKの経済羅針盤の内容がよかったので、そのことについてまず感想を。

今日取り上げられた企業は「玉子屋」という弁当業者である。「玉子屋」は東京の大田区にある仕出し弁当や企業の食堂の受託経営をしている会社である。主力は、企業向けの430円の弁当であり、最近では1日7万食を配達しているようである。

大田区という土地柄か、地場の中小企業が顧客の中心になっている。弁当は日替わり弁当が1種類だけである。品揃えを豊富にして顧客の選択の自由度に応えるのではなく、1種類だが母親の手作り弁当のように毎日メニューを替えているのである。

1種類に限定することにより、仕入れロスを少なくし、430円で満足がいく弁当を供給することができるのであろう。毎朝得意先の企業から、電話で個数の注文が届き、12時までに要求された数の弁当を届けるのだが、電話を受けてから作っていたのでは間に合わないため、ある程度の数はあらかじ作っておき、注文に応じて微調整を行い、ロスを少なくするという仕組みである。

ロス(作り過ぎ)をゼロにすることを目標にしており、番組で紹介されたのは6万食を作ってロスはわずか6個であった。番組で登場した菅原社長は「ロス率の目標設定をするとどうしても甘くなってしまうので、あくまで0を目標にする」ということであった。

確かにその通りであると思う。ゼロを目標にすることにより、妥協することがなくなるのであろう。わが身を振り返ると、「妥協の塊」のような気がする。反省。

もう一つ感心したのは、毎日弁当の容器を回収しており、食べ残しをチェックしているのである。日替わりで工夫を凝らしたおかずが受け入れられているかどうかを、食べ残しがどれだけあるかで判定しているのである。「アンケート調査も行うが、容器チェックの方がより分かりやすい」と菅原社長がコメントしていたが、全くその通りである。

聞かなくとも、見れば分かるのである。意見よりも事実の方が雄弁である。調査に携わるものとして、肝に銘じておきたい。

情報の話は明日のブログで。

情報の話についてもう少し続きを。昨日のブログでは、情報には「様子を知る」「変化を知る」「先を知る」の3段階があることについて触れた。今日は、各々の段階でのポイントについて述べたい。

「様子を知る」というのは天気予報における、気温や気圧、風速などのデータがこれにあてはまる。晴れや曇りなども「様子を知る」大事な情報である。的確に「様子を知る」ためには、様子を判断するための知識が必要となる。

気象庁では、気温が25度以上の日を夏日、30度以上になると真夏日という言葉を用いて、暑さの目安としている。最近のヒートアイランド現象を受けて、今年から35度以上の日を“猛暑日”という新しい目安も用意している。

「様子を知る」という情報も、単に事実を述べるだけのものと、目安を付け加えて判断の助けとするものとの2段階があるようだ。目安を付けることにより、“知恵”が働いており情報の価値は高まるものだと思う。

目安を考える場合の出発点は、事象・データの“分類”である。分析とは、比較による分析(過去、他者、平均、最高などとの比較)と、分類による分析(動物学などは分類学そのものだ)がある。比較をするにも分類が不可欠であり、分類=分析とすら言えるのではないかと思う。

情報の受け手と出し手fr目安が一致しないことも考えられる。目安についての“すり合わせ”が「様子を知る」情報提供活動の第一歩となるのだろう。目安の違いを知ることにより、相手のニーズがより明確になるものと思われる。

「変化を知る」ということについての考察は明日に掲載する。

連日ムシ暑い日が続いており、外出はうんざりする。今朝は、日差しはないが空気がべとついており、不快指数は相変わらず高い。梅雨前線は朝鮮半島上にあり、これから南下しそうだが、太平洋高気圧の方が強そうで、いよいよ空梅雨濃厚である。

昨日に続いて、情報について考えて見たい。情報という言葉は訳語であり、明治時代はレポートの意味で、戦前はインテリジェンス、戦後はインフォメーションということを意味するのが主流となったことは昨日すでに述べた。

一つの言葉で、3つの概念を表しているのだから、混乱するはずだ。「情報提供活動」が押しなべて評価が低いのは、人によって情報という意味の受け取り方が違うのだから、ボタンのかけ違いが起こるのは当然の結果であろう。

情報という言葉を使うからややこしくなるのであって、元々の意味を考えてみるとすっきりする。レポートを「様子を知る」、インテリジェンスは「先を知る(読む)」、インフォメーションを「変化を知る」という言葉に置き換えることができる。

どうやらレベルの違いがあるようである。レベルⅠは「様子を知る」である。天気予報に当てはめると、毎日の気温や風速、気圧を知らせるようなものである。

レベルⅡは「変化を知る」である。天気予報に当てはめると、明日の天気はどうなるかということや、注意報・警報などがこれに当たるのだろう。

レベルⅢは「先を知る」である。天気予報に当てはめると、週間予報や長期予報になる。「先を知る」ための基礎データが、「様子を知る」と「変化を知る」である。いずれのデータも断片的なものであり、これらを上手く組み合わせて「先を読む」ということになる。

「先を知る」ためには、素材としての「様子を知る」データや「変化を知る」データをいかに収集し、選別し、組み合わせて推論を構築するかという“技”が必要なのだろう。

大分「情報」ということがわかってきたような気がする。日を改めてもう少しつっこんだ分析をしてみようと思う。

インテリジェンスの話の続きを少し。我々が通常何気なく使っている「情報」という言葉は、インテリジェンスとインフォメーションの2つの異なる意味合いを持つことについて、624日のブログに掲載した。

 

その後「情報」という言葉が何時から使われるようになったかを、図書館の「日本語大辞典」で調べてみた。文献に情報の文字が使われるようになったのは、明治時代からであり、古来から日本語としてあったものではなく、経営や家計などと同様の翻訳語のようだ。

明治時代の語釈は「事情のしらせ」(「辞林」
1907年)、「事情の報告」(「大辞典」1912年)となっており、「英和口語辞典」(1904年)ではReportの訳語の一つとしてあげられていたようである。“様子をしらせる”という意味で用いられていたようだ。

 

その後第一次世界大戦で交戦各国の戦時情報機関(Intelligence bureau)の重要性が認識されるようになると、インテリジェンスの訳語として使われるようになる。「諜報」の同義語として使われ始め、1932年に「情報委員会」が非公式に設置され、1937年に「内閣情報部」、1940年に「内閣情報局」として組織が拡大するに従い、インテリジェンスとしての「情報」という言葉が定着するようになった。

 

Informationの訳語として情報が使われるようになったのは、1950年代半ばにinformation theoryを「情報理論」と訳したことがスタートとされている。日本語大辞典によると、「状況に関する知識に変化をもたらすもの」という意味が付されている。現状に変化を与える有益なものとして、インフォメーションを解釈しているようである。

「情報」という言葉は、レポート、インテリジェンス、インフォメーションと
3つの意味を含んでいることになり、時代によってニュアンスが異なるのが面白い。

 

CS調査では情報提供のチェックは重要な質問項目であり、改善課題に挙がることが多い。その場合、人によって解釈が異なっており、どのような観点で情報を捉えるかによって、内容が全く違うものになるはずである。何はともあれ、情報という言葉はレポート、インテリジェンス、インフォメーションの3つの意味を持つことを留意したい。

 

近いうちに、稿を改めてこの問題を考えることにする。



忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[11/14 NONAME]
[06/09 元沖縄通♪]
[04/28 元沖縄通♪]
[03/22 ドン・カルチョ]
[03/21 佐野]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析