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案の定カタールは組みしやすい相手ではなかった。2度もリードを許し、しかも退場で一人少ないハンディを背負いながらの逆転勝ちで、苦しい試合だった。

苦戦の要因は、カタールの速さがあったと思う。W杯でエースキラーとして活躍した長友が苦労するほどスピードがあり、2得点を与えてしまった。試合前の国歌斉唱時に口を閉ざしたままの選手が何人かいたが、オイルマネーの威力で帰化した選手たちで、この連中のスピードが半端じゃなかった。22年のW杯開催に向けて、国歌を歌えない選手がもっと増えそうだから、今後も厄介な相手になりそうだ。

前々回に優勝した中国でのアジア杯も苦しい試合をしのぎながら優勝した。甲子園の高校野球でも、優勝するチームは順風満帆で終えることは少なく、何度かはあわやという場面がある。去年春夏連覇した興南高校もそうだった。

王者のメンタリティというものだ。次の試合も10時からと観戦可能な時間帯であり楽しみだ。それにしても4試合のうち、半分の2試合で一人少ない戦いを強いられている。“中東の笛”の洗礼を受けているのだが、準決勝以降は西アジアのチームを相手にする可能性は少ないので、この後はフルメンバーで戦えそうだ。
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卓球の小学生トリオは、一人が3回戦まで進出したが、そこまでだった。ただし、一人が傑出しているのではなく、高いレベルの小学生が三人いることにより、ライバル同士が切磋琢磨して成長していくだろうから、この先が楽しみだ。

今朝の日経の社会面に、面白い記事が掲載されていた。「プロ棋士の直感 脳解明」という見出しの記事である。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E0E2E2E1808DE0E2E2E3E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2


理研と富士通の共同研究で、羽生名人をはじめとしたプロ棋士11人とアマチュア17人に棋譜を見せ、その時の脳の働きをfMRIという診断装置を用いて、プロとアマの違いを分析したものである。

興味深く感じたのは、序盤や終盤などの勝負所で、プロとアマでは視覚に関連する部分の働きが大きく違うという点だ。将棋や囲碁は“先を読む”力で勝負が決すると思うのだが、ヘボは目先の局面にだけとらわれ、プロは盤面を大きく見まわし、全体の形の善し悪しを判断しながら対局しているということだろう。

部分にこだわり続けるのではなく、大局的な見方が大事だということだ。以前にこのブログで取り上げた塩野七生さんの言う“絶対感覚”に通じるものがあると思う。(2010.7.17)

我田引水的だが、短期的な変化を追うのではなく、長期的トレンドの中で短期の変化の中から“兆し”を見つけるという、私の考えるマーケティングの鉄則に通じるものがあると思う。

この論文はサイエンスの電子版に掲載されているそうだが、日本語で読めないものだろうか。
昨日はスポーツの大きなニュースが二つあった。一つ目は、いつの間にか連勝が20を超えていた横綱を、またもや同じ力士が倒した。兆候は2日前からあった。今場所の白鵬の特徴は、相手を圧倒的に攻め立て力の違いを見せつける相撲が多かった。

ほとんどの相撲が、3秒以内に勝負を決めるという“瞬殺相撲”である。立ち会いで鋭く踏み込み、そのまま相手を押し出すか、相手の反撃しようとする力を利用しての投げか、ハタキで決めるので5秒はかからないのである。

その相撲が9日目の豊真将との一番で相手にいなされて体制を崩し、土俵際でかろうじてこらえて薄氷を踏むような勝ち星になってしまった。10日目の琴奨菊も同じように右を差さずにおっつけて攻め、琴奨菊にはいなし技がなかったので勝利したが、昨日は同じようにいなされてとうとう金星を与えてしまったのだ。

昨日の相撲は、先場所負けていることを意識していたのか気負いが目立ち、立ち会いでも先に仕切りに手を置いて、稀勢の里が後から自分の間合いで立つという失態を演じてしまった。

普段は、相手より後から手を突くのに、昨日はその逆であった。横綱相撲とは相手の攻めを受け止めてから仕掛ける、“後の先”の事を言うのだと思う。今場所は“先の先”が目立ち、とうとうほころびが出てしまったようだ。

もう一つのニュースは、小学校4年生が卓球の日本選手権で勝利したことである。しかも昨日はそれ以外にも同じ4年生と、5年生の3人の小学生が1回戦を突破したのである。スポーツの世界で小学生が大人に交じって戦える競技が他にあるのだろうか。

卓球の日本選手権では、何年か前にアラカン世代の勝利がなるか注目されたことがある。世代によるアドバンテージが少ないスポーツとは思えないのだが。

それにしても昨日の3人の小学生は、いずれも女の子だった。女の子の成長が早いのか、女性がますます強くなっているのか、男は後の先だと信じたいのだが…
寒さに体が慣れてきたのか、昨日は少し気温が上がっただけで随分暖かく感じる事が出来た。風が吹かなかったこともあるのだろう。寒さに震えていた数日前までは、陽の光も弱々しく感じたのだが、気のせいか陽射しに力強さが出てきたような気もする。

好天続きで、今年に入ってから東京都内から富士山が見えなかったのは一日だけということらしい。冬場は空気が乾燥して遠望が利くということなのだが、都内の中学校で50年近く毎朝観測している所があり、昨年は年間116日富士を見る事が出来、これまでの最高だったそうである。

遠望を妨げる、大気中の不順物質の量が年々減少を続けている結果と言われている。観測の始まった50年前は、高度成長に差し掛かる時期であり、公害問題が大きく取り上げられている頃だった。今では大気汚染や公害という文字を、ニュースで見かけることはほとんどなくなってしまった。

30年ほど前は、車の台数は今よりもはるかに少なかったにもかかわらず、渋滞もひどいものだったように思う。道路整備が進んだことが大きな要因だろう。

環境の変化は、河川にも表れている。春先になると、近くを流れる旧江戸川の川岸や、橋の上が釣り人で大賑わいになる。海から遡上してくるアユの稚魚を釣っているのである。

10センチにも満たない稚魚を釣らなくてもよさそうに思うが、釣り人に言わせると「空揚げが旨い」のだそうである。公害問題が大きかった一昔前はそんなに釣れなかったが、だんだん釣れるようになり、にわか釣り人を誘っているらしい。

自然環境が良くなっている事をこれまであまり意識をしていなかったが、じっくり想い起すと3~40年前と比較すると大分変っていることに気付かされる。変化というのは、長い目で見なければいけないということだと思う。

冒頭に取り上げた中学校の観測データは、50年近く毎日欠かさず続けたところに、データとしての重みがある。「長い目で見る」というのは、続けるということがベースにあるのだろう。
アジア杯の最多優勝回数は3回で、イラン、サウジ、日本の3カ国である。イランは3連覇を達成しているが、60年代終わりから70年代のもの、サウジは80年代の2連覇と90年代の一度であるのに対し、日本は92年の広島大会での初優勝の後に、2000年代に入って2連覇を達成している。

古豪とは言え、直近の実力では格下であるサウジ相手に5-0と圧倒した。しかもサウジはまさかの2連敗で、決勝トーナメント進出の望みが断たれていただけに、モチベーションも上がらなかったのだろう、日本に対するプレッシャーが弱く、ゴール前では日本の速いパス回しが面白いように決まっていた。

この試合で、岡崎がハットトリックを決めたが、その要因はFWの前田が囮になって相手を引きつけ、その隙を岡崎が上手くついた結果の3点であったと思う。前田自身も2点を挙げたが、岡崎の3点も引き出しており、この試合のMVPであると思う。

松井の負傷で生まれたコンビであるが、囮の前田とシャドウストライカーの岡崎のコンビが誕生したわけで、文字通りの怪我の功名である。日本の新しい武器になりそうなコンビであるが、モチベーションの低いサウジ相手だったから機能したともいえるので、次の試合でもこのような活躍ができるのか見ものだ。

次は地元のカタールが相手になる。厄介な相手だが、これに勝てれば4回目の優勝一番乗りを果たせそうな気がする。



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