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昨日の夕方からクシャミを連発し、いよいよ花粉症が我が身にも取りついたかと思ったのだが、夜中に発熱をし、どうやら風邪をひいてしまったようだ。

幸い軽症で、昼前には熱も下がり、動き回れるようになった。早速近くの公園まで散歩したが、サクラはまだ一分咲きであり、見ごろは週末になりそうだ。

例年に比べて1週間から10日ほど遅れているように思う。この遅れが風邪をもたらしたのだろうが、この数年風邪をひきやすくなったように思う。季節の変わり目にダメージを受けやすくなったのは、体力の衰えなのだろう。要注意だ。

サクラのチェックの後、スーパーに立ち寄ってみた。もやしは、震災後2週間で売り場に戻ってきたが、ヨーグルトの棚はまだ空っぽのままである。「おひとり様一個に限定させていただきます」の張り紙があることを見ると、出回ってはいるが量が少なくすぐに欠品となるのだろう。

牛乳は1リットルのものばかりで、500のサイズは切れたままだ。容器の供給が間に合わないからだと思う。

震災後全く姿を見かけなくなったのは「牡蠣」である。貝類は産卵時に毒をもつので、“R”の付かない月には品薄になる。今月はAprilでまだRが付くのに、店頭から消えたのは産地の被害ということなのだろう。

牡蠣の養殖は松島湾だけでなく全国で行われているが、稚貝の生産は宮城県が8割を占めているそうである。これから先何年間かは、好物のカキフライは我慢しなければならないかもしれない。

「震災の傷が癒えたのはいつか」という判断が必要になると思うが、私的には「カキフライを食べた時」が基準日の一つになりそうだ。
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心配していた原発のイラストが、また大きくなる事態になってしまった。海水への汚染源としてピットの亀裂が発見され、修復が急がれているのだが、いくつこのような箇所があるか分からず、発見された所を塞げば好転するとも思えない。

陸上への汚染は、空気中の放射線による外部被爆や、食べ物や飲み物による内部被爆が生じるために神経質になっているが、海への汚染は直接的な被害が生じないために鈍感になっているような気がする。

陸上での汚染は、発表されている放射線の観測データを見る限り、一時に比べると大分治まっており、水素爆発に起因するものなのだろう。建屋が破壊されており、放射線の放出は続いていると思うが、小康状態と見てもよいと思う。累積量は大きく増えることはないのではないか。

一方、海の汚染は深刻だと思う。観測スポットがごくわずかしかなく、どこまで汚染が広がっているのかは定かではないし、何より累積量が積み増され続けているのが問題だろう。放出レベルも空気中よりはるかに高いかもしれないのだ(陸と海の放出レベルの違いが報道されないのは不思議でならない)。

魚介類にどのような影響を及ぼすかかわからない。これからカツオが黒潮に乗ってやってくる季節であり、秋には脂の乗った戻りカツオになって帰ってくるのだが、油とともに放射線もたっぷり乗っているかもしれない。収束には、長期戦を覚悟しなければならない。

放射線総合研究所のシュミレーションでは、現状の空気中の汚染が続き、摂取制限レベルに食べ物があるとして、東京で3カ月生活するとガンの発生率が0.02%上昇するとしている。

喫煙や生活習慣に起因するものと比べると、微々たるものである。受動喫煙によるリスクの方が、はるかに高いかもしれない。タバコを吸う人は、放射線に換算すると何シーベルトを撒き散らしているのだろうか?

ニコチンやタールの値だけでなく、リスクをシーベルト換算したものを記載する必要があるのではないだろうか。タバコの煙を見ながらふと思ったことである。
昨日の総理大臣の記者会見で、復興への道筋が微かに見えてきた。元に戻すことだけでなく、何もかもが壊され白紙の状態だからこそできる新たな取り組みについて、国が前面に立って実行するという意欲が表明されたのは良いことだと思う。

復興計画は、ビジョンの立案から始まり、実現に至るまで知恵の絞りどころが満載で、政治家の最高の“檜舞台”である。これに参画できるかできないかは、政治家のキャリアにとって天と地の差になるのではないだろうか。

相次いで打ち出される与党からの「復興プラン」を横目にしながら、野党の政治家は疎外感を強く感じているかもしれない。

首相からの入閣要請を、唐突な「大連立構想」として一旦は断ったものの、依然として自民党内には大連立の火はくすぶっている。政策立案に関与したいと思うのは、政治家にとっては本能であるはずだからだ(“政局家”にはこのDNAがなく、権力闘争のDNAだけがある)。

今朝の日経の記事を見ていると、「執行部は、民主党のマニフェストをばらまき路線と批判してきた。党内には、民主党の政策転換が無ければ野合のそしりを受けるとの懸念は根強い」とあり、マニフェストの撤回が条件になるらしい。

別の記事では、「大連立は首相の延命の手助けをするだけだ。自民党幹部は、首相の退陣が前提だと主張する。」とある。

いつまでチキン・レースをやるつもりなのだろうか、呆れかえるばかりだ。この情勢では当分解散総選挙は望めない。復興計画が打ち出されてからの総選挙では、復興計画そのものが与党のマニフェストになってしまい、政権批判ばかりで相手の減点を狙うような野党の態度では、有権者の支持を得られるとは思えない。

4月11日で震災から1カ月になり、応急処置から回復・再生に向けての活動に切り替わるタイミングである。その時に、当事者に居るか傍観者に留まっているかでは大違いである。この数日が、自民党にとって津波に流されるか否かの正念場になると思う。
今日から新年度が始まる。NHKのBSも今朝の6時に新しく再出発するとのことで、スタートがどんな内容になるのかに興味があって、待ち構えていた。

2時半過ぎに目が覚めたのが敗因で、肝心の6時の直前に居眠りをしてしまい、気がついたら8時を過ぎており、“てっぱん”も見逃してしまった。相変わらずのドジである。

復興に向けて政治が動き出し、16の特別立法を月内にも成立させる方向で動き出している。第一次補正予算も編成される見通しで、政治の世界では“服喪の期間”が過ぎたということ。

日経の記事には掲載されていないが、読売の記事では被災地の国有化ということも示されている。いいことだと思う。

私有地のままでは、復興に手間取るし、まだら模様の開発になる可能性が高い。津波に耐えられる街づくりや、復旧ではなく新しく興すという復興のためにも、買い上げて国有地とする方がやりやすいだろう。

連帯税の導入も視野に入っているようであり、政治家としては政策能力が試される時が来たと思う。この一カ月で権力争いの中でしか手腕を発揮できない“政局家”が、復興のプロセスで鮮明になるかもしれない。

このタイプの政治家は、民主党にも自民党にもいるだろう。見極めるためのチェック・ポイントの一つは、すぐに“責任追及”をするタイプの議員である。提案による加点で優位に立つのではなく、相手の弱点を突いて減点させ、相対的に優位に立つというやり方である。

津波によって流されるのは被災地の人や家屋だけでなく、“政局家”も同じ運命かもしれない。

「覆水盆に返らず」ということわざがあるが、漏れ出た大量の汚染水を“復水器”に返そうとしている。その容器が満タンになっているため、復水タンクへ移し替え、さらにこれも一杯になるためサージタンクへの移し替えという玉突きになっている。「覆水盆に返す」というのは、ことわざ通り至難の業なのだろう。

野菜や原乳、水道水の汚染が問題視されているが、海の汚染の方がもっと深刻かもしれない。この間大量の注水活動がされていたわけだから、海へ流れ出すのは当然の結果である。魚介類への影響が心配される。

いわき市には仕事の関係で何度も行ったことがある。いわきでの楽しみの一つは、小名浜に揚がる魚で、特にメヒカリという小魚がお気に入りであった。

200m以上の深い海の底に居る魚で、空揚げや干物が焼酎によく合う魚である。いわき以外では見かけたことはなく、特産品なのだろう。汚染水の流出が止まらないと、このメヒカリもしばらく食べる事が出来ないかもしれない。

いわき名物には、ウニの貝殻焼きもある。ウニを貝殻に詰めて焼いたものだが、一個2千円もする高級品である。ウニは海岸近くでとれるのだろうから、これもしばらく我慢しなければならないだろう。

いわき沖は、南からの黒潮と、北からの親潮がぶつかるところで、魚種に恵まれた豊かな漁場となっている。専門家のコメントでは、黒潮の影響で南の方へは汚染が広がりにくいとしている。

しかし秋刀魚は、やせ衰えながら和歌山沖まで南下しているし、外房のヒラマサはこの秋刀魚を追いかけているのである。食物連鎖によって、汚染がどこまで広がるのだろうか気になるところだ。

断わっておくが、食べるのをためらっているのではない。風評被害によって、市場に魚が出回らなくなること=食べる事が出来なくなることを心配しているだけだ。

「覆水盆に返す」作戦が成功して、魚介類の被害を最小限にとどまることを祈るばかりだ。メヒカリの唐揚げを食べたくなった。


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