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厚労省の元局長の裁判で無罪の判決が言い渡された。検察の強引な捜査に批判が集中しているが、当然だと思う。元局長は休職扱いになっており、1年間のブランクは大きく元の職場に復帰するのは容易ではないだろう。人生を大きく狂わせる冤罪の恐ろしさだ。

今回の事案で問題になっているのは、検察の描いた“事件の構図”である。国会議員、高級官僚が絡んだ不正に事件を仕立てあげ、その仮説にそって都合のよい供述を並べて構図を証明しようとしたが、供述の多くに?が付いた結果、構図が瓦解したわけだ。

検察の“暴走”という非難があがっているが、自分自身を振り返ってみると、似たようなことをしているような気がする。

市場調査を行う時に、いつも仮説を立てろということを口酸っぱくいわれ続け、仮説に基づいて調査の企画をし、データを分析してレポートを作成するということを教えられてきた。

そうするとどういう弊害が出るかというと、データを見るときに自分に都合のよい=仮説にマッチするものばかりに目が行き、それ以外は無視しがちになってしまうのである。企画段階でも、都合の良い結果が出るような調査設計をしてしまうこともある。

広告効果測定の調査などはその典型で、「いい結果を出してください」と広告代理店やメディア(特にラジオ局)などから、何度も言われたことがある。こうなると、こじつけの巧みさがリサーチャーの要件かとさえ思うほどだが、「顧客の要望」ということで、つじつま合わせに躍起になっていた気がする。

こういうレポートを書いていた人間にとって、検察の態度を非難する資格はないはずで、このニュースを見ながら忸怩たる思いをかみしめている。
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