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紋別で泊まったホテル「流氷」はビジネスホテルというよりも、典型的な商人宿であった。行商で各地を転々とする人たちが宿泊する、格安な宿泊施設である。この手のホテルは、以前仙台に出張ででかけた時に、大規模な学会が開かれてホテルが満杯になったために利用したことがあるし、佐賀県の鳥栖でも同じようなホテルを利用したことがある。

風呂やトイレは共同で、部屋も畳敷きである。部屋にエアコンはなかったが、さすがに北海道であり、窓を開けていると寒いくらいであり、苦にはならなかった。何しろ2食付で5250円である。ホタテの味噌汁が美味しかったこともあり、十分納得である。

翌日タクシーを呼ぼうとすると、主人が送ってくれるという。私と同年輩の夫婦2人でホテルを経営している気安さからか。車の中の話では、紋別はホタテ、毛蟹の漁業と、酪農の町であり、流氷を目玉に観光を奨励しているが、アクセスの悪さからそれほど上手く行っていないとのことであった。

午前中に何とか仕事を追えたのだが、帰り道がまた大変であった。紋別空港から羽田へは1日1往復しかない。しかもANAであり、JALの航空券しかもっていないので、女満別に引き返す他はない。

バスで遠軽まで出て、遠軽から石北線を利用することにした。遠軽の駅は少し小高いところにあり、鉄道マニアにとってはたまらない景観だと思う。名寄線が営業していたころは、ターミナルとして随分栄えたのだろうが、現在はひっそりとした佇まいである。

200808121318000.jpg
駅は木造で、少し高いところにある。バスで遠軽まで出て、1時間ほど時間を潰し、列車を利用することにした。この10分前に特急があるのだが、これは北見で3時20分の飛行機に乗るためのバスにギリギリ間に合わない。


結局女満別8時20分の飛行機しか利用できないので、のんびり鈍行列車の旅を満喫することにした。

200808121420000.jpg
北見までは写真のような懐かしいディーゼル列車(1両編成)である。エアコンは装備されていなかったが、開放された窓からの風は心地よかった。随分旧い車両だと思ったのだが、運転手の話では昭和52年ごろに製造されたものということであった。

途中に山越えがあるのだが、スピードががくんと落ち、あえぎあえぎ走る姿に、昭和30年代の旅行を想い出し、ディーゼルエンジンの臭いとともに、タイムスリップをした感じであった。

乗客は、後期高齢者が大半を占め、カメラを持った鉄チャンと、高校生らしいのが何人かいた程度である。北見までの途中で乗り込んできたのは1人だけで、10人くらい降りる人がいた。

バスといいJRといい、乗客は10数人しかおらず、途中で乗り込んでくる人も少ない。これでは公共交通機関が維持できないはずである。

便利が悪いからマイカー利用が増え、その結果乗客が減って便数が減り、益々便利が悪くなるという悪循環である。通勤がないのは、企業がないためにいたし方ないのだが、通学はどうしているのだろうかと疑問を持ってしまう。

地方によっては、通学のために公共交通機関を維持しているところもあるのだが、オホーツク沿岸地方では通学の心配もないほど少子化が進んでいるのだろう。

バスの待合で五輪中継を観ている人の平均年齢は、おそらく後期高齢者の年齢に達していると思う。そういうことを考えながら、羽田行きのJALに乗り込むと、客室乗務員の年齢は日本人の平均年齢の43歳とほぼ同じように見受けられた。高齢化はいたるところに忍び寄っていると感じさせられた2日間であった。

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