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昨日は朝出かける時は、雨模様で傘が必要だった。天気予報どおり、午前中には雨が止み、午後からは晴れ間が覗いていた。典型的な置き忘れパターンの日和で、案の定最後に傘とサヨナラをしてしまった。

どこに置き忘れたかは、はっきりしている。Sさんに訊いてみなくては。

久し振りに本を読んだ。週に1冊は本を読んでいたのだが、このところ本を読む気力もなくしていたのだが、昨日はあちこち出かけ、移動時間や待ち時間で一挙に1冊本を読むことができた。

高橋陽一という「埋蔵金」を発掘した人の書いた「お国の経済」(文春新書)という本である。

著者は元財務省官僚で、小泉政権時代に内閣参事官として竹中大臣の片腕として活躍し、特別会計の留保金いわゆる「埋蔵金」を見つけ出した人物であり、現職は東洋大学の教授である。

この本のスタンスは、最近の現実に起こっている事象(ガソリン税や日銀の同意人事、公務員制度改革など)を取り上げ、それを経済学の視点でどう考えるかを、“やさしく”語るということにある。

例えば、日銀の独立性という問題について、マスコミも含めて我々が勘違いをしている事を教えてくれている。

独立性には2つあり、物価上昇(日銀の目標は物価だけ)をいくらに設定するかということと、そのためにどのようなことをするかという手段の独立性の2面がある。

目標は政治の役割で、手段の自由が日銀の役割ということになり、やり方にあれこれ口を挟まないことが日銀の独立性を担保することになるのである。どうも目標の独立性までも含んでいたような気がする。

我々の仕事で、「まかせる」という事が日常的であるが、これにも応用できるのではないだろうか。まかせるというのは、目標を与えて手段は自由にさせるということなのだ。このようにしていたのだろうか、反省。

今日はいい天気なので、上野あたりまででかけてみることにする。
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昨日は1日中寒かったが、今朝は雨模様でさらに寒さを感じる。天気予報では、午後には15度を超えるそうだが、暖かさを感じられるだろうか。今日は1日スーツ姿でいなければならず、雨の中を出かけるのが億劫だが、仕事というのではいたしかたあるまい。

終日外出のため生では見られないのだが、今日は党首討論がある。ヨーロッパでは続々と景気対策が打ち出され、対策競争のような感がある。それに引き換え、日本では補正予算の国会提出も見送られた。スピード第一を唱えながら、この体たらくでは発足2ヶ月で早くも政権末期の様相を呈している。

ブレることが迷走の最大の要因だが、信念がなく、気の利いた話にすぐ飛びつく、酒場(Bar)政治を行っているためである。新聞の見出しに。「読めない首相の真意」というものがあったが、真意がないのだから読めなくて当然である。

相次ぐ失言問題は、後見人を自負する森元首相を思い出してしまう。両者に共通するのは、知性というのか、品格というのか教養を感じないことである。一国の代表として国際舞台に出すのは恥ずかしいと思う国民が多いのではないだろうか。

最近外交舞台に登場することが多く、記者会見では「日本の主張が声明に盛り込まれた」と大見得を切っているのだが、外国の首脳からは政権基盤を危ぶまれ、2国間の会談では相手にされていないような節がある。ペルーの会議でも、まともに会談できたのは、だれも相手にしないブッシュだけだった。

官邸の動きを見ていると、オバマ次期大統領が次々に新体制の陣容を発表し、国防長官は留任という思い切った手を打つなど、チェンジを実感させて期待感を持たせているのとは、大違いである。政治に躍動感がある国が羨ましい限りだ。
観光産業は、「心の産業」であるということについて述べたい。これは、今月のマーケティング夜咄で、観光をテーマに話をし、観光産業の特徴を整理していた時に、K氏が思わず発した言葉である。したがって、「観光産業は心の産業」という言葉の著作権はK氏にある。

ネットワーク型産業である観光産業は、ネットワークを構成する誰かだけが潤えばよいというものではなく、ネットワーク全体がよくならなければならないのである。

これと対極にあるのが、温泉街にある大型旅館・ホテルである。慰安旅行などの団体を受け入れることで成長したこのような施設では、飲食店やBar、土産物店などすべてを施設内に設け、客を外に出さない戦略(言い換えると自分だけが儲ける)を徹底した。

その結果は、温泉街を浴衣掛けで散策する人の姿がめっきり減り、街の賑わいが失われてしまい、寂れた姿をさらす温泉地が少なくない。

観光産業は、自分だけがよければいいというのではなく、ネットワーク全体がよくなるということを意識しなければならないのである。アメリカ型のビジネスモデルで考えてはならず、金融危機以降のビジネスモデルにふさわしい産業ではあるまいか。

観光産業は、サービス業であり、「おもてなしの心」という言葉がもてはやされる。「観光地の○○」と言われて評判が悪いのは、観光客を「一見客」とみなして、ボッタくるからであり、これを諌めておもてなしの心が強調されるのである。

私は、観光客の意識にも変化があると思う。観光は癒しを求めるだけでなく、珍しいものを見るなど知識欲をも満たすものである。観光地を楽しむためには、知識の武装があるといっそう深まるものである。

一座建立という言葉がある。これについては2007年3月7日付けのこのブログに詳しく触れている。観光は人との交流を通じて一座建立の精神を醸成するというのが、日本のような超成熟化社会にふさわしいと思うのである。

さらに、地域の伝統や歴史、文化を認識し、多くの観光客がその魅力を頼って訪れる(=有名になる)ことで、「郷土愛」が育まれるのである。

以上の様なことが重なって、「心の産業」という言葉が生まれたのである。この言葉がキーワードだと私は思う。
ブログは1日1件と決めているのだが、気になる記事を発見したので追加で掲載する。

「あらたにす」の新聞案内人のコラムは、時々チェックしているのだが、私と同じ考えを持つ人が今朝のコラムに登場しているので、紹介しておく。

厚生省事務次官OBが連続して襲撃された事件の際に、このブログで「テロ」という言葉が使われることに疑問を呈したのだが、今朝の林 香里という人のコラムで私の言いたかったことを巧みにまとめている。

詳しくは、以下をご覧ください。

http://allatanys.jp/B001/UGC020005420081125COK00177.html
観光の市場規模がわかりにくいのは、「観光業」というものがないためである。市場規模を捉える場合、供給側から捉えるか、需要サイドを押さえるかの2通りある。一般的には、供給側からカウントする方がやりやすく、政府統計はすべて供給側からのものである。

ところが、観光業というものが存在しないため、観光産業の市場規模を把握するのに困難を極めるのである。

観光産業は、鉄道やバスなどの輸送機関、宿泊施設、飲食店、観光施設、物販店など多種多様な業種が参画して、成立している。ところが、輸送機関や宿泊施設・飲食店などは、観光以外の目的でも利用されており、観光だけを切り出すことが不可能なために、供給サイドからは追いきれないのである。

需要から市場規模を推定するには、消費者に対する調査でカバーすることになる。ところが、全国の市場規模を出すには数千のサンプル調査で何とかなるのだが、観光産業は地場産業であるため、地域別の市場規模が必要になる。地域を都道府県単位で取るとしても、そのためには膨大なサンプルが必要であり、容易ではないのである。

それもこれも、観光業というものがないためである。

見方を変えると、観光産業は輸送機関や宿泊施設、飲食店など様々な業種のネットワークによって成立している点に特徴があるといえる。

自動車産業や住宅産業も、多様な業種(主として部品だが)のネットワークによって成り立っているのだが、頂点に自動車メーカーやハウスメーカーなどの最終組立てメーカーが存在する点で、観光産業と異なるのである。旅行代理店は、一部しかカバーできていないのである。

ネットワークという言葉の、私の定義は「個々の独立した組織の有機的な結合」である。有機的な結合とは1+1=2になるのではなく、ネットワーク効果で化学反応を起こすことにより1+1が3にも4にもなるということである。

有機的結合を起こすためには、コーディネーターが必要だが、これは行政の役割ではないかと私は思う。この場合の行政は国ではなく、地方自治体になるのだが、市町村では範囲が狭く、県レベルになると思う。

理想を言うなら、地域振興の役割が大きい道州制のレベルが最も適していると思う。したがって、道州制の地域割りは大きな問題になり、中国地方と四国を一緒にするような案は、中央集権的考えの延長であり、受け入れられないものである。


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