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昨日の円高、株安は「催促相場」というらしい。“注視”するだけでなんら手だてをとらない政策当局に対して、市場がしびれを切らしての円高、株安になったのだそうだ。たしかに、この問題に対する政府関係者の発言は、「注意深く見守る」ということに終始している。

今回の円高は、各国が“国益”を優先して自国通貨安を容認・誘導しているためで、95年に円が80円を割り込んだ時には、各国が協調介入し成果をあげたのであり、日本だけが市場介入しても効果は期待できない。金融緩和にしても超低金利政策を続けている現状では限界がある。

95年当時と比較すると、日本は長期にわたるデフレで物価の変動がないのに対して、アメリカではこの15年で4割も物価が上昇しており、為替の交換価値からすると、1ドル57円という計算結果になるらしい。

マック・レートという言葉がある。世界中に販売網を持つマクドナルドのビッグ・マックの価格を比較すると、為替レートがわかるというもので、これによると1ドル80円を切る水準になっているそうだ。

注意したいのはこれらの話の出所は、日銀や財務官僚あたりから出ているということだ。無策に対する言い訳を多数用意しているのである。単独介入の困難さや金融緩和が限度に近い事はわかるが、ここは知恵の絞りどころだろう。従来の手法にこだわることなく、発想の転換も必要だと思う。

市場関係者だけでなく、国民も“注意深く見守っている”のではないだろうか。
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チリの鉱山事故で閉じ込められた33人が、17日ぶりに無事が確認されたニュースは、世界中でトップニュースとなっている。事故から17日もたって絶望視されていた中での生存確認だけに、「奇跡の生存」として大きく報じられるのは当然だろう。

このニュースをより感動的なものとしたのは、生存が判明したのが、引き上げられたドリルの先端に手紙が結び付けられていたためだと思う。デジタルの時代に、通信手段が手書きの手紙を結ぶという何ともアナログ的なものであったところに、人の温もりを感じさせ、より感動的なニュースとしてインパクトを与えたのだと思う。アナログの温かみだ。

残念なのは、これが「奇跡の生還」にはならず、救出されるまで2~4カ月かかる見込みとなっていることだ。4カ月先と言うと、クリスマスの頃になる。大勢の仲間が居るとはいえ、4カ月も地下700メートルに閉じ込められるというのは耐え難いことである。

多分、国際的な救助チームが結成されることになると思うが、どのようなアイデアが生み出されるのだろうか。ここでもハイテク技術にアナログ的な工夫が加味されるのだろうと思うと楽しみだ。

フィリピンのバスジャックの後始末はいただけない。人質の半分が犠牲になるというのは、失態だと思う。人質事件は、制圧すればよいというのではなく、人質の救出が最優先されるべきであり、アナログ的な工夫の余地がなかったのだろうか。





9月の民主党代表選挙を前に、新聞の政治面は代表選挙を巡る話題一色になっている。首相を支持するグループと、小沢擁立を目指すグループの動きを伝えるもので、面白おかしくはやし立てているような記事ばかりだ。

与党の党首を決めるということは、次の総理大臣を決める事に直結するわけで、報道の量が増えるのは当然とも思われるが、おかげで野党に転落した自民党の記事は激減し、夏休みで小休止していることもあるのだろうが、ミニ政党の記事はさっぱり見かけられなくなった。

首長経験者が集まって選挙に臨んで、結局議席を獲得できなかったあの政党はどのようにするのかさっぱりわからないし、老人政党なども動静が不明だ。結局このような政党が記事として取り上げられるのは、党の存廃にかかわるときと、選挙のときだけということか。

民主党の代表選挙にまつわる報道も、反菅・脱小沢の視点での報道ばかりで(実際にそうなのかもしれないが)、大きな団扇で煽ぐような記事ばかりである。とにかくこの国のメディアは煽りたてるのが好きなように思われる。

報道で見る限りは、昭和の時代の自民党の総裁選挙と同じような感じがする。先日久しぶりに見た「金環蝕」で描かれた時代の総裁選挙である。あの時代は権力をめぐってガチンコ対決が繰り返される、権力闘争の臭いがプンプンしていた。

このような事が許されたのは、ライバルであるはずの社会党が万年野党に安住し、政権を失う危険が皆無であったためだと思う。平成になってからの自民党総裁選挙は権力闘争が少し薄れたような気がする。

今回の民主党の場合は自民党の凋落が明らかで、反転攻勢の勢いがなく、参議院ではねじれはあるものの、衆議院では負ける事がないという「おごり」により権力闘争が前面に出てきたのだと思う。中枢についている人々と、冷や飯を食っている人々との戦いだ。

こんなことをやっている場合かという気持ちがある半面、懐かしい光景でもあるのだが…
エアコンなしで眠れたのは1日だけだった。昨夜は、エアコンなしで床についたのだが、暑さで夜中に目が覚めてしまった。その後は、眠りが浅くなってしまい、今朝の目覚めは良くなかった。今日は、猛暑が復活しそうだ。

今日で高校野球は決勝を迎える事になる。昨日の2試合とも逆転勝ちだったように、熱戦が多かったように思う。経済の世界では地域間格差の開きが問題となるが、高校野球では地域間格差が縮小の方向にあるのだろう。

力が拮抗している中で決勝まで進んだ興南は、落ち着いた王者の戦い方をしてきたと思う。東海大相模も攻撃力に秀でており、投手に連投の疲労もあるため、5-6点の勝負になりそうな気がする。

今大会は、投手よりも打者に好素材が目立ったように思う。ナンバー1は、東海大相模の一二三で、打者に転向してプロ入りすればかなりの選手になりそうな気がする。その他では、1年生で3-4番を打つ選手が多く、いずれも抜擢に応えて片鱗を覗かせており、来年も楽しみだ。

高校野球が終わると、夏休みモードは終了である。来週末には札幌へ出張するのだが、涼しさを感じられるのだろうか。
昨日は風向きが北東に変わり、本来は暑さが和らぐはずだったのだが、結局最高気温は33度もありそれほど温度は下がらなかった。しかし、夕方からようやく温度が下がり始め、久しぶりエアコンを点けずに眠ることができた。今朝も爽やかな風が吹いており快適である。

北東からの風は親潮の上を通ってくる涼しい風である。しかし、鹿島灘に上陸した涼風も、これまでの猛暑で地表に蓄積された熱の影響を受け、都心へたどり着くまでに温まってしまったのだと思う。それでも一日北東からの“扇風機”が吹き続けたおかげで、ようやく昨日の夕方から温度が下がってきたのだろう。

この涼しさも今日までで、予想天気図によると北東風をもたらしてくれた高気圧が去り、南風を持つ高気圧がやってくるようだし、熱風を引き寄せる、日本海側に前線が流れるという猛暑パターンに戻りそうだ。

山や海の遭難事故のニュースを目にするたびに思うのは、気象に関する知識が年々乏しくなっているような気がすることだ。天気予報などがない時代は、空を眺め風を感じて自らの判断で天気を予想し、その経験則から“観天望気”も生み出されてきた。

天気予報が発達したために、空を眺め、風を感じて天気を予測する力が減退し、判断できなくなったことが遭難事故を増やしているのだと思う。

NHKは夏休み対策として、レギュラー番組を休みにして、お試し番組を何本か放送している。視聴者の反響を見てレギュラーにするかどうか判断する、番組のテストマーケティングだ。

そんなお試し番組の一つとして、「気象転結」という番組が昨夜放送された。10時55分からという私にとっては辛い時間帯だったが、なんとか我慢して観た。能力が減退してしまった気象に関する判断力を復活させるためにも、ぜひともレギュラー番組化してほしいものだ。


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