社長のブログです
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この4日ほど寒い日が続いている。先週末に花見を予定した人は、寒くて花見どころではなかったろう。やっぱり入学式に合わせるような天の配慮ではないかと思いたくなる。
昨夜のNHKスペシャルは考えさせられる内容だった。あらゆる臓器の源になる幹細胞を活用した、再生医療の最新動向を取り上げたもので、“魔法の粉”をふりかけて幹細胞を呼び集め、切断された指が復元されたシーンはショッキングだった。 不老不死は人間の永遠の願望であり、再生医療はその要求に科学者がこたえるものなのだろう。自らの怠惰のせいで先日抜歯した左の奥歯に、“魔法の粉”をふりかけると、また生えてくるのではという考えが一瞬頭をよぎった。 再生医療というのは、“やり直し”が効くということになるのだろう。番組ではアメリカの軍部が熱心に研究を続けていることが紹介されていた。恐ろしいことだと思う。 “やり直し”が効くということで想い出したのが、国母問題で騒がれたスノーボードの競技である。ハーフパイプは、2回の試技を行い、合計点ではなく高い方の得点を採用する競技である。一度の失敗は許されるのである。 このような方法を採用しているスポーツの種目は他にはないと思う。ミスを許さない種目ではなく、積極的にチャレンジしなさいという精神がバックボーンに流れているのである。こんなスポーツ文化で育った選手が、ミスを許さないという思考の人々に受け容れられるわけがなく、国母騒動の根っこにあると思っている。 どうも再生医療というのは、ミスを許すという思考につながるのではないかという危惧を感じざるを得ない。軍が熱心に研究に取り組むというのは、その典型だと思う。 サクラが日本人に愛されるのは、パッと咲いてパッと散るという“散り際の良さ”にあるのだと思う。再生医療とはこの対極にあるもので、私としてはこれ以上の研究は進めてほしくはないのだが… 失った歯や、これから無くなるだろう歯について、日ごろの手入れを怠った自分自身へのペナルティであるのだから。 PR |
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