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霧雨程度だと油断して散歩に出かけたら途中から本降りになり、朝からひどい目に遭った。雲行きの怪しい時は、面倒がらずに杖代わりに傘を持とう。

今日の日経の朝刊に、FIFAのプラッター会長のインタビュー記事が掲載されている。その中に、FIFAの収入についてのデータも掲載されている。

FIFAの活動はW杯を中心に運営されているので、収支は03-06年の4年間をまとめたものになっている。単年度決算がほとんど意味を持たないためで、4年単位でモノを見るという、IT時代のドッグイヤーとは対照的なのが面白い。ヨーロッパ的であり、アメリカではこうはいかないであろう。

4年間の収入は3170億円であり、そのうち2800億円をドイツW杯が稼ぎ出している。W杯のテレビ放映権は1600億円でW杯の収入の6割近くを占めていることになる。W杯の支出は860億円であるから、テレビだけで経費をまかない、さらに巨額の利益をもたらしたことになる。

テレビの放映権のうち45%をヨーロッパで、11%をアメリカが負担したことになる。日本も5%程度の負担になっているのではないだろうか。国連の分担金はアメリカが18%、日本が10%を負担していることを考えると両国のサッカー経済における地位は低く、ヨーロッパにかなり偏っていることがわかる。

アメリカではサッカーは4大スポーツからかなり距離があり、メジャーなスポーツにはなりえていない。一昔前にはサッカーの神様ペレが在籍し、最近ではベッカムが参加したにもかかわらずだ。私は、これはテレビの影響だと思っている。

アメリカで最も人気のあるフットボールは攻撃権の移動が頻繁にあり、選手の入れ替わりのためにしばしばゲームが中断する。

野球もインニングの切り替えや、投手交代などでしばしば中断が生じる。これがスポットCMを入れるタイミングにぴったり合うのである。フットボールなどは最後の2分になると「2ミニッツウオーニング」と称される特別な中断時間を設置しており、商業放送には都合が良いようになっているのである。

サッカーは45分間一気にプレーを消化し、途中でCMを入れる間が生じない。ラグビーやサッカーがアメリカでそれほどメジャーにならないのは、このせいだと私は思っているのだがどうだろうか。
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今日は体育の日。スポーツのマーケティングの特色の一つである飢餓のマーケティングについて考えて見たい。スポーツのマーケティングの世界においては、飢餓状態を意識的に作り出すというマーケティング手法がとられることがある。

 

例えば、メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースは、現在新スタジアムを建設中であるが、新スタジアムの収容人員は51千人で、旧スタジアムより6000人減るという。あえて収容人員を少なくしているのである。これまでも常に満員の状況にありながら、拡幅するのではなく、絞り込むというのに違和感を覚える人は多いと思う。

 

その理由は、チケットの希少性を高めることによって、いつでも観ることができる状態ではなく、「観ることができる幸運」によりチケットの価値を高めているのである。

アメリカの4大スポーツの一つである
NFLは、野球を凌ぐ人気で、そのクライマックスであるスーパーボウル(ボールではない)は毎年40%を超える高い視聴率を上げ、歴代視聴率トップ10の中に、4本食い込んでおり、2007年のスーパーボウルの視聴率42%は、21世紀に入って最高の数字となっている。

 

このNFL人気の一つの理由が希少性である。NFLのレギュラーシーズンはわずか4ヶ月、プレーオフが行われるポストシーズンをあわせても5ヶ月しかない。

 

この間、レギュラーシーズンには1チームあたり16試合が組まれている。ホーム&アウェイのため地元で試合が行われるのは8試合しかない。そのためにチケットの希少性は否が応でも高まり、常にスタジアムは満員の状況を創りあげているのである。

 

意識的に飢餓の状況を創りあげているというのは、期待値を向上させるための戦略ということができる。お腹が減った状態で食べ物を見ると思わず涎が出てくるが、これは食べ物に素早く反応するためである。

 

顧客満足度調査を行っていると、期待値が高いほど満足度が高いという結果が出ている。飢餓のマーケティングとは期待値を向上させ、期待で“わくわくする”状況を作り上げる手法ということができる。

 

気をつけなければいけないのは、常に飢餓のマーケティングが功を奏するとは限らないことである。飢餓のマーケティングが成立する条件は、ブランドが確立していることが前提にあると私は思うのだが。

スポーツ・マーケティングの話の続き。スポーツを職業とする人は、古代ローマの剣闘士や、日本でも江戸時代には相撲取りが出現している。しかし、彼らは興行の収益で身を立てていたわけではなく、パトロンの庇護の下にかろうじて独立した職業となっていたのである。

これは絵画や音楽などの芸術も同じであり、文化というものはパトロンがあってはじめて成立するものであり、現在もその傾向は続いている。このような中で、スポーツがビジネスの俎上に上るようになったのは、興行として成立するようになったからである。

興行として成立する条件は、“観る楽しさ”が分かるところにあり、そのためにはルールや面白さが分かることが必要になる。

先日ゲートボールの全国大会を観戦する機会を得たが、ルールが良く分からず、駆け引きの醍醐味も全く理解できなかった。普及とはルールを理解させたうえで、観る楽しみを植えつけるということを指すのであろう。

野球やサッカーはもはや普及は必要ではなく、その先の課題への挑戦となるが、プロリーグが発足したバスケットボールなどは、“観る楽しさ”をまだまだ普及する段階なのではないだろうか。

昨日のこの欄で触れた興行の三つのタイプのうち、サーキット型というのは、最高峰の技を演じ、観客に“観る楽しさ”を堪能してもらうというところが肝かもしれない。

スポーツのマーケティングについては考えていることが沢山あり、少しずつこのブログに掲載してゆくつもりだ。

急に涼しくなった影響か、この2日間は朝寝坊をしてしまい、書く時間が遅くなってしまった。9時までにはアップすることを目標にしているので、明日からはそのペースに戻すつもりだ。

最近の私の関心事の一つは、スポーツのマーケティングについてである。スポーツがビジネスの対象となりだしたのは20世紀になってからであり、第二次大戦以後アメリカで大きく発展し、マーケティングを考え出したのは20世紀の終盤の10~15年くらいからである。全く新しい分野である。

スポーツビジネスの中心は、“興行”であり、興行を元に放映権や肖像権のビジネスなど様々な“収益源”が絡み合って産業を形成しているのであろう。このミックスの仕方によってビジネスモデルの違いが生じており、配合をどうするかが知恵の出しどころというのが、スポーツビジネスについての直感的な見立てである。

興行がベースとなっており、興行について分析することがスポーツビジネスについて理解する第一歩となるのだろう。

スポーツの興行には三つの形態がある。ボクシングのような単発形式のもの、ゴルフやスキーなどの各地を巡回するサーキット型、野球やバスケットボールのようなリーグ戦型の3種類である。

各々の特長によってビジネスのあり方が違うが、ここではまずリーグ戦型を考えて見たい。このタイプでは、通常ホーム&アウェイの試合形式を採る。必然的に郷土愛に根ざしたサポーターの存在=地域密着というのがビジネス、マーケティングの基本戦略になる。

日本のプロ野球はこのリーグ戦型を代表するものであるが、90年代までは地域密着にはほど遠く、巨人というナショナルブランドが席巻しており、セリーグは巨人との対戦があることの恩恵を受けて繁栄を誇り、パリーグは何とかおこぼれに預かりたいと、90年代から交流戦の要望を出していたものである。

ところが、21世紀に入る頃から様変わりし、福岡、札幌、千葉などで地元に密着した活動が実を結び始め、この4年間はこれらのチームが入れ替わりでリーグチャンピオンになると同時に、日本チャンピオンの栄冠を手に入れている。この間セリーグは阪神と中日が交互に優勝し、ことごとくパリーグの軍門に下っているのである。

巨人が本拠地を置く東京は、江戸時代から“よそもの”の町として発展してきた。江戸時代を通じてほぼ100万の人口で推移してきたが、半分の50万人は武士であり地方に領国を持つ侍が多くを占めていた。

また、大都市江戸は消費都市であり、職人が多く住んでいたがこれも地方からの出稼ぎが多く、大店も京都や大阪に本店を持つ店が多く、番頭が支店長として江戸に駐在しており、江戸に代々住む人は少なかったと思われる。

現在でも、東京は地方出身者が多く、東京は最も地元意識が希薄な街である。経済の世界で東京一極集中が鮮明になった反動として、地方に郷土愛がより強くでてきているのではないだろうか。

これからCS(クライマックスシリーズのことで顧客満足ではない)がはじまる。地域密着度が試されるシリーズになるのではないだろうか。

折角書いたのにスムーズにアップができず、普段よりも大幅に遅れてしまった。

追伸
 道端に彼岸花が植えられていたのを昨日はじめて気がついた。よく見ると後ろに写っている花はまだ蕾で、猛暑の影響で開花が遅れたのかもしれない。

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