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2人目のキーパー(ゴールポスト)の活躍もあり、とうとうヤング・ジャパンは金メダルを獲得した。しかもJリーグで主力クラスの選手は代表から外され、大学生やJの準レギュラークラスのいわば二軍半という選手たちの快挙である。

もうひとつ加えるならば、よく「黄金世代」や「プラチナ世代」などという言葉が用いられるが、この世代は、これまで年齢別の大会でことごとくアジアの大会で敗れて世界大会の出場権を逃しており、むしろ劣等生であった。当然前評判も芳しくなく、金メダルはおろかメダル獲得についても期待はしていなかった。

イランとの準決勝や、昨日のUAEとの決勝でもボール支配率は相手の方が数段優り、決定的なチャンスも相手の方が多かった。それでも少ないチャンスをものにし、金メダルを獲得できたのである。フル代表のアジアでの試合では圧倒的にボールを支配し、決定的チャンスを何度も作りながらゴールが奪えず、「決定力不足」という言葉が頻繁に出てくるのとは真逆である。

ここから言える事は、相手が攻めに出てくる時は逆に隙も生じやすいということであり、W杯でもそうだったように、サッカーにおける「弱者の戦い方」がよくわかったような気がする。

気持ちよく試合を観てしまったおかげで、12時からの「ホフマン物語」は心地よい音楽に引き込まれ、第一幕の冒頭で睡魔に勝てなくなってしまった。こちらは残念な結果になってしまった。
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晩秋なのに、部屋の中にまだ一匹だけ蚊が潜んでいる。真夏には流石の蚊も猛暑の影響かお見かけしなかったのに、11月に入って出没を始めた。たっぷりアルコールを含んだ血がお気に入りのようで、このところ夜中に目を覚まされる。

先日たっぷり血を吸って飛びまわれなくなった一匹は退治したのだが、もう一匹いるようである。こいつはまだフットワークは軽く、寝ぼけ眼では仕留める事が出来ないでいる。この時期に蚊に悩まされるとは…

こういうことは“異例”なのだろうが、これが毎年起こると“異例”の看板を外し、当たり前のことになる。晩秋の蚊対策が、睡眠時間確保の重要テーマになってしまう。

ニュース報道でこの異例という言葉が頻繁に出てくる。今回の北朝鮮の砲撃事件でも、NHKのニュースでは「異例の砲撃」という言葉が使われていた。砲撃事態が平和な世界では“異例”なことなのに、さらに言葉を重ねているようで違和感を感じた。

この異例という言葉について、あらたにすで川本氏が面白い記事を書いている。http://allatanys.jp/B001/UGC020006820101124COK00683.html
異例が当たり前に替える基準を持つ必要がありそうだ。

魁皇が後ろ向きでの引き落としという、神がかり的な技(?)で10連勝をしたことが大きなニュースになっている。大関が10連勝するのは当たり前のように思うのだが、8勝7敗でようやく勝ち越しを続けている大関にとっては異例のことなのだろうか。

一昨日から、メトロポリタン劇場で公演されたオペラの中から4本を、BSで放映している。午前零時という私にとっては辛い時間帯なのだが、昨夜は「アイーダ」を観た。はじめて観たオペラがアイーダであり、その後も2度ほど観ており、メトの演出に興味があったからだ。

オペラではよくあることだが、“清きアイーダ”がメタボであったが歌声は素晴らしいものであった。生で聴く音に比べると物足りなさは残るが、映像を通して見ると細かなところがよくわかるのが利点である。

劇場ではかぶりつきは望めず、2階席や3階席になるため、表情は読み取れず、雰囲気を感じるしかないのである。これも楽しみ方の一つであると感じた。

一昨日放映されたトスカと今晩のトゥーランドットはパスし、明日の夜に放映される「ホフマン物語」を観るつもりだ。記憶では、オペラとしては2時間もかからない短いものであるし、舟歌のシーンが印象的だったからだ。

芸術の秋を満喫したいところだが、人の住んでいる所に大砲を打ち込むという無粋なことをしでかす輩がいる。独裁国家でトップが常軌を逸しているとロクなことはない。ラジオを大音量で流したり、ゴミを撒き散らして平然としている変人を抱えるご近所さんの心境がよくわかる事件だ。

しかも、この国では世襲が続いているのである。常識外の遺伝子が引き継がれていくのだから、たまったものではない。この国には、“芸術の秋”という言葉は絶対に通用しないと思わされる。つくづく厄介な国だ。

アジア大会が後半戦に入ったが陸上でソコソコの健闘があり、個人的には少し盛り上がってきた。400mで男女とも銀メダルだったが、シーズン・ベストをこの舞台で出したのは褒められていいし、100mではスタートの遅れを挽回しゴール寸前で首位に立ったものであり、競り勝った点がこれまでにはない戦いぶりだったと思う。

女子サッカーが、一方的に攻められながら少ないチャンスをものにして逃げ切ったのも、戦いぶりとしては良かったと思う。特に大会を通じて無失点で終え、今日準決勝でイランと戦う男子もこれまで得点を許しておらず、W杯以降組織的守備力が日本サッカーの“文化”に根付いたのではないかと錯覚しそうになる。今晩の二軍半の選手たちの戦いぶりが楽しみだ。

話は変わるが、メジャー移籍を希望し、アスレティクスが落札した岩隈の契約交渉が破談になりそうだ。規定により交渉がまとまらないと、岩隈がメジャーに移籍できるのは来秋以降になるとのことである。

交渉が不調に終わった理由としては二つ考えられる。一つは岩隈側の要求が高く、物別れになったというものである。松坂並みの大型契約を狙ったため(欲をかきすぎたため)という報道もあるが、代理人(野村の義理の息子なのだが)は、アスレティクスの提示は岩隈の日本でのものとほとんど同じ金額が提示されていたそうである。

破談になったのは、アスレティクス側にその気がなかったというのがもう一つ考えられることである。落札しながらその気がなかったというのは変な話だが、入札妨害を意図していたならば合点出来る話である。

アスレティクスのGMは「マネーボール}の著者であり、若手有望選手を発掘し他球団に高額トレードで放出するという“育成型球団経営”を志向してきた人物である。そのため、選手年棒がメジャーの中で下から3番目となっている。少ない投資が看板のチームが落札したこと自体が、不可思議なことになるのだが、入札妨害なら話は別だ。

入団交渉が不調になれば、落札した金額は一銭も払う必要はない。同地区のライバルであるレンジャーズやマリナーズが獲得に乗り出しているのを察知し、それを阻止するために高値で落札して契約交渉を不調に終わらせれば、金銭負担は全く発生しない。

明らかな入札妨害であるのだが、それにしては落札金額が14億円と低いような気もする。いずれにしても選手や球団の権利を守るという観点から、コミッショナーは真相究明と制度改革に乗り出す必要があると思うのだが。

勢いの出ないアジア大会で陸上が始まった。滑稽だったのは女子の3000m障害で、大笑いをしながらレースを見た。今回から正式種目になった競技だが、普及が進んでいないのか出場する選手は日本と中国が一人、インドとカタールの選手が二人でわずか6人でのレースだった。

そのうちカタールの選手が曲者だった。水濠が飛べないのである。水濠ではハードルに片足をかけ、遠くへ飛ばなければいけない。手前が深く、先へ行くほど浅くなっているため出来るだけ遠くへ飛ぶのが鉄則なのだが、カタールの選手はほぼ真下へ落ちるのである。

水濠の幅は3メートルある。水濠に足を入れずに飛ぶことも可能な長さだが、走るリズムが崩れるため、片足を水の中で着地し、次の一歩は水の外という走り方をする。カタールの選手は両足で、しかも水深のある手前側に着地するため、水の抵抗を強く受けるのである。

3000m障害では7回水濠を超えなければいけないのだが、一周目にカタールの選手の後ろにつけていた日本選手はもろにあおりを受けて、両足で水の深いところに落ちてしまったのである。そのダメージが3位に落ちてしまった大きな要因だと思う。

カタールの選手はわけがわからくなったのか、水濠の度に違う飛び方をし、最後の方では立ち止まって両手をハードルにかけてよっこらしょと超えるという始末だった。

カタールの選手を笑ってはいられない。実は私も同じ経験をしたことがあるからだ。学生時代に、コーチからチャレンジしてみろと言われ、無謀にも記録会で3000m障害を走ったことがあるからだ。ハードルは練習で飛ぶことはできるのだが、練習場に水濠の設備は無いためぶっつけ本番だった。

短距離競走で使うハードルは引っかけるとハードルが倒れるのだが、3000m障害で利用するハードルは太いもので、引っかけるとこちらが倒れるという恐怖心を抱かせるものである。これを28回も超える上に、水濠を7回もこなさなければならないという厄介な種目である。

イメージ・トレーニングは出来ていたのだが、案の定水濠には苦戦した。ハードルに片足をかけて飛ぶと両足で着地してしまい、片足着地を意識すると両足でハードルに乗ってしまうということになる。本番で試行錯誤をしながら水濠に挑むということになってしまった。

昨日のカタールの選手を見ていると、40数年前の私を見ているようで懐かしく思えた。彼女もきっと練習でも走ったことはなく、ぶっつけ本番でレースに出場したのだろう。彼女は二度と3000m障害には出ないと思う。私も一度で懲りてしまったのだから。


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