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昨日は今年最初の猛暑日になり、夜中にもエアコンのお世話にならなければ眠れない夜だった。東電管内の電力消費は供給力の90%を超える時間帯が何時間も続いていた。

7月から企業の罰金つきの15%節電が本格的にスタートする。様々な工夫を凝らして節電に取り組む計画のようだが、節電による経済活動の停滞だけでなく、節電の“思わぬ効果”もあるように思う。

早朝出勤や残業の自粛など仕事時間の変更は、ダラダラした仕事や会議から、効率的な仕事や会議に変わる可能性がある。時間の制約という強制力が働くためで、これでも変わらない人は考える必要があるだろう。

節電による直接的なコストダウン効果もあると思う。メトロなど鉄道は震災直後の計画停電実施時から、運転本数の削減や蛍光灯の間引きなどを行っている。

鉄道が使用する電力料金はいくらなのかは分からないが、月当たり億単位のコストになっていると思う。10%の節電で月に何千万円かの増益になり、それが1年間続くと何億かの利益につながると思う。

経済効果の算定は、民間のシンクタンクの専売特許である。イベントに伴う経済効果の算定はよく目にするのだが、節電運動も立派なイベントであり、節電がもたらす経済効果をどこかのシンクタンクで発表すればよいと思う。

ただひたすら耐えて我慢するだけでなく、それがどれだけ効果があるかわかると、楽しく節電に協力できると思うのだが。
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九州南部でも梅雨明けが発表された。太平洋高気圧の勢力が強いためで、アメダスで見ると7時の時点で気温は30度になっている。昨日は最高気温が32度だったが、朝からこれでは今日は35度近くになるだろう。

今のところあまり冷房のお世話にはなっておらず、昨日も1時間ほどの使用で済ましている。今日もこれから出かけるので、日中の使用は少なくて済みそうだ。

昨日のNHKのニュースウオッチ9の中で、枚方の氷屋の映像が流れていた。私の生まれ育った枚方の三矢という町にある氷屋で、子どものころからある店である。

子どもの頃は電気冷蔵庫などなく、氷を入れて冷やす冷蔵庫(と呼んでいたが、クーラーボックスのようなもの)があるだけで、夏の楽しみであったスイカは、縄を垂らした先に風呂敷に包んで井戸で冷やしていたものだ。

その氷を毎日配達してくれていたのが氷屋さん(子どもの頃はさん付で呼んでいた)だった。夏の暑い時は氷屋さんの前に何人かの子供がたむろする事が良くあった。氷を配達するために店頭で切り分けるのだが、鋸の使い方を見るのが楽しかったこと(最後まで引かずに途中で鋸を抜いてその背でポンと叩くときれいに割れるのである)と、割った時にかけらができるのである。

かけらが床に転がると子どもたちが猛ダッシュしてそれを取り、口に入れるのである。昭和30年代の初めの子どもたちのごちそうだったのだ。

その当時の三矢の町にはサラリーマン世帯はほとんどなく、多くの家が自宅で仕事をする自営業だった。今ではほとんどの家が商売をたたみ、見る影もないが、何軒か残っている自営業の一つが氷屋さんなのである。

電気冷蔵庫の登場で真っ先になくなる運命だったと思うのだが、業務用で息を継いでいたのだろう。今では貴重な生き残り企業としてブランド価値を持つようになり、この時期店頭で販売するかき氷が名物になって行列ができる店になってしまったのだ。

テレビの全国ニュースで取り上げられるようになったのだから、長くコツコツ続けることの大事さが良くわかる。
昨夜は10時から総理記者会見が開かれたが、同じ時刻に女子W杯の緒戦の中継もありそちらを優先するつもりだった。しかし、例によって居眠りしながらの観戦になってしまい、南アW杯から続いている10時キックオフへの対応の難しさを感じさせられた。

ところでその記者会見だが、退陣の条件をようやく明らかにした。二次補正と特例公債法案と並んで、再生可能エネルギーの買い取り法案の“成立”もその条件の一つに挙げている。

名を残したいの一心でこの法案に目をつけたものと思われるが、国民にとっては迷惑この上ない話だ。見直しが必要なエネルギー政策にかかわる法案だけに、すんなり通るとは思われない。

この期に及んでの人事の断行と並んで、居座り宣言としか思えない行動を首相はとった事になる。与党の執行部も、野党の面々もうんざりの極みのようだ。

このうんざり感はぬれ落ち葉のそれではないだろうか。乾いた落ち葉は竹ぼうきで簡単に掃除できるが、ぬれ落ち葉はへばりついて離れず、うんざりしながらせっせと竹ぼうきを動かした事を想い出す。

散ってもはがれないぬれ落ち葉首相と後世に名を残すのではないか。
定期点検を終えた原発の再稼働が大きな問題になっている。原発の立地する自治体だけでなく、隣接する地域でも不安が広がっているためで、福島の被害地域の拡大ぶりを見ると当然の結果だろう。

今回の事故で分かった事の一つは、原発は稼働中のものだけでなく、使用済み核燃料も厄介なものであることだと思う。原発推進派の論拠の一つにコストの安さがあったのだが、事故を起こした時の直接的損害額や、未来永劫に続く処理費用を考えるととても低コストのものであるとは言えないことがはっきりした。

CO2による地球温暖化説は疑わしくなってきた今では、“クリーン”な電力という推進論も説得力は持たないと思う。

脱原発という流れは止められないと思う。自然エネルギーやスマートグリッドなどの新しい技術が求められるが、すぐには原発の代替にならないため、今日明日をどうしのぐかが課題になる。

節電努力にも限界があり、当面は原発の再稼働をするしかないと思うのだが、そのためには国民の“納得”が必要だと思う。

このブログで何度も述べているが、納得とはCSの観点から言うと、満足度向上施策ではなく、不満解消策である。納得しても満足することはないが、納得しなければ大きな不満を抱える事になるという性質を持っている。

納得を得るためには、きちんとした説明が必要である。そのためにはエネルギー政策についての基本計画を定め、それについての工程表を明らかにすることである。

脱原発の流れは止められないが、企業や国民の負担をできるだけ少なくする事と同時に、負うべき負担も明示した工程表である。

原発と基地の問題は特定地域に負担を押し付けるという面で似通ったところがあると思う。違うのは基地の問題は相手があるので自分で勝手に決められないが、原発は自分の意思で決められることである。

次の衆議院選挙で大きな争点に間違いなくなるのだが…
梅雨前線が南下したために風向きが北からのものに変わり、気温がぐっと下がって過ごしやすくなった。Tシャツ、短パンスタイルでは少し寒く感じるほどだ。昨日の電力消費量は4000万キロワットを大きく下回っており、エアコンのスイッチが入るとどうなるかがよくわかる。

復興構想会議からの提言が昨日発表された。政局モードにスイッチが入りっぱなしの政治の世界で、はたしてこれで政策モードにスイッチが切り替わるのだろうか。

提言内容は膨大なもので細かく見る気はしないが、気になった事が一つある。日経の記事によると復興構想会議に参加した3県の知事は内容に「一定の評価」と記している。直感的には何かおかしいような気がする。

会議のメンバーに参加しているのだから満足するのは当然だと思うのだが、知事がみんな満足する内容だとすると、その下に位置する市町村レベルでは不満の残る内容になっている可能性はあると思う。

復興原則の一番目には“鎮魂と慰霊”が述べられているのに、このことについてはあまり論じられていないことを含めて、今日の午後はゆっくり提言に目を通してみようと思う。すぐに昼寝に陥ってしまいそうだが…




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