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一昨日の話の続きを。現代美術館の後は、飯田橋にあるトッパンホールで開かれた、石坂団十郎のチェロコンサートに出かけた。

主催は日本音楽財団である。日本音楽財団は、競艇の収益金を社会還元している日本財団の助成を受け、クラシック音楽の普及振興を目的に活動している財団である。メインの事業はストラディバリの名器を収集し、若手音楽家に貸与するという事業である。

楽器は使われてこそが値打ちであり、コレクションとして所有されるべきものではない。そのために、絶えず状態のチェックを行い、メンテナンスをやりつつ使用するということを音楽財団で実践している。

現在日本音楽財団では、ストラディバリを18挺、グアルネリ・デル・ジェスを2挺の合計20挺の名器を保有している。資産価値としては100億円になる。これを国内外の音楽家に貸与しているのである。

一昨日は、このうちの「ロード・アイレスフォード」と名づけられた、1696年に製作されたチェロを貸与されている石坂団十郎のコンサートが開かれた。貸与者は海外を主戦場にしている人がほとんどであるが、来日した折に「お礼奉公」として出演するのが恒例となっている。

今回もクリスマス休暇で帰国したタイミングでのコンサートになっている。チェロの音色は温かみがあり、心地よい気分にさせてくれる。演奏者も貸与事業者のコンサートということで気合も感じられ、中々良いコンサートであったと思う。

このコンサートは無料で、開演前にはシャンパンと軽食が振舞われる。観客は招待客ばかりで、有名人の顔が多く見られる。日本音楽財団の広報活動として、社会的に影響力を持つ人を集めてPRすることが狙いになっているためで、私は音楽財団の仕事をした関係で、社会的影響力はないものの縁あって招待され、今回が4回目である。

音楽財団の資金はすべて競艇の収益金で賄われている。ギャンブルのお金が、このような社会貢献に役立てれば本望ではないかと思う。

しかし、このことは世の中ではほとんど知られていない。驚いたのは、音楽財団から助成を受けて事業を行っている“音楽家”ですら、ストラディバリの貸与を行っていることや、競艇の収益金で賄われていることを知らない人が多くいるということである。

人知れず社会貢献を行うということも一つの方法だが、公営ギャンブルの収益金をベースに行っているものは、知られることも重要である。

競艇は他のギャンブルに比べて、情報公開は数段進んでいると思う。探し方が悪いのかもしれないが、宝くじはいくら売上があり、どのように配分されているのかはほとんどわからない。
競艇の売上が、地方公共団体にこれまで配分された金額は累積で14兆円に達するそうだ。これが自治体の経費の何%かを満たしていることになる。

今晩コンサートを楽しんでいる人が、どれだけ影響力を行使しているのだろうかということ考えながら、チェロの響を楽しんだ一夜であった。今日のブログはささやかなPRの一環である。

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