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昨日から“メディア注目”の小沢裁判が始まった。NHKでは開廷された直後に臨時番組を30分ほど設け、この間に取材記者が3人も登場し、裁判の模様を伝えていた。例によって写真撮影ができないので似顔絵が登場し、法廷の模型を使って小沢被告の席を紹介するという手の込みようだ。

“政治とカネ”の問題はメディアにとっては重要なニュースだろうが、開廷直後の小沢の様子を知らせるために3人の記者を派遣するというのは、異常な報道ぶりだと思う。

「あらたにす」をチェックすると、朝日、読売はトップニュースの扱いである。

私は少々うんざりしている。失われた20年が進行している間、終始政治の中心に居た政治家は小沢だけだと思う。A級戦犯ではないだろうか。

メディアの、特に政治部は、政策よりも政局を好む傾向が強い。その格好のターゲットが小沢であり、小沢報道が突出することになるのだろう。

野田政権で小沢グループの幹部2人が入閣したが、予算委員会の答弁を聞いていると極めてお粗末な政治家だと思う。このような連中に支えられている親分が、とても傑出した政治家だとは思えない。メディアの過大報道により“大物政治家”のイメージが出来てしまったのではないだろうか。

小沢問題を無視するようなメディアは現れないものだろうか。
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昨日は、最近テレビにもよく登場する某氏へのインタビューする機会があった。地方在住の方で、新幹線で戻る前に東京駅近くのどこかでお会いしたいということになり、私が場所を設定することになった。

ここで困った。ホテルのラウンジでということはすぐに思いついたのだが、肝心の東京駅に近いホテルの名前が浮かんでこないのだ。私にとって東京駅は通過するだけで、東京駅やその近くで何かをしたという記憶はない。盲点になっていたのだ。

知人の何人かに電話してみたが、だれもお薦めのホテルの名前が浮かんでこないようで、私と同じように東京駅の周辺は盲点になっていることが分かった。

新幹線乗り場に近いということで、何とかシャングリラホテルが候補の一つになったのだが、行ったこともないホテルなのでインタビュースポットとしてふさわしい場所かどうかもわからない。

Kさんのオフィスがすぐ側にあることを想い出し、Kさんに“偵察”をお願いし、シャングリラホテルのラウンジをインタビュー場所に設定することができた。

予定では夕方に行う予定だったが、時間を早めてくれという要望があったので、急遽2時半からに前倒しになった。ティータイムが女性に人気があるということをKさんから聞いていたが、20ほどあるテーブルはほとんど満席で、残りの席も予約が入っているとのことで、カウンター席の角を利用してのインタビューになってしまった。

席の予約をしておくべきだったのだ。

客層を観察すると、アラフォーの女性が中心なのだが、有閑マダムのイメージとは少し違い、地味な装いの人が多かったように思われた。同級生と久しぶりに会って話をするという感じの人が多かったように思う。

子どもがいるので夜の外出はできず、昼間に少し贅沢をするということで、東京駅の近くというのが落ち合う場所として最適なのかもしれない。私のライフスタイルでは盲点になっていたが、彼女たちには焦点があったスポットなのだ。

コーヒーだけで1300円する。それにほとんどのテーブルにはケーキが並んでおり、客単価3000円は超えそうだ。地味なファッションを重ね合わせると、“プチ贅沢”の現場に遭遇したようだった。
10月第1週はノーベル賞の発表の時期である。21世紀にはいって受賞者が急増しており、日本のメディアの関心も高い。特に昨日発表された医学生理学賞と文学賞は本命視される人がおり、周辺は騒々しいと思う。

最近のノーベル賞の受賞者の傾向を見ると、特定の分野の発展に貢献した複数の人が受賞するのが通例になっている。科学の発展には一人の天才の寄与ではなく、いくつかの重要な貢献の上に成り立っているという見方をしているからだろう。学問体系としてとらえているということだ。

本命視されたiPS細胞については成果が現れてから日が浅く、体型としてとらえることがまで出来ていないということだと思う。最近の日本人受賞者の多くは、20年から30年前の業績が受賞対象になっている。iPS細胞は公表されてまだ5年という期間しかたっておらず、もう少し待ちなさいということだろう。

昨日の医学生理学賞のメイン受賞者(賞金の半分を受け取り残りの2人は1/4ずつ)が3日前に死亡していたことで、日本のメディアでは大騒ぎになったようだ。死亡者は対象としないことを決めているため、替わりに受賞するとしたらということで、日本の学者が注目されたということだ。

結局、選考を終えてからの死亡であったため、そのまま賞を贈られることになり、日本人受賞者は今回生まれなかった。受賞者に比べて論文の発表が6カ月遅れたということが要因と言われている。

ビジネスに限らず一般の社会では、最初ということが必ずしも良いとは限らない。2番手や3番手でもよりよいものを作り上げた方が勝者になることは数多く見られる。しかし、科学の世界では最初に端緒を見つけるという方に凱歌が上がるのがルールになっている。ビジネスの世界と、科学の世界との違いだ。

この1週間はメディアの科学文化部の記者は大忙しだろうな。


今朝の日経朝刊には、世論調査結果が掲載されている。それによると内閣支持率は58%で、発足直後からは9ポイントの下落となっている。同じタイミングで毎日新聞でも世論調査が行われ、こちらの内閣支持率は50%で、前回に比べ6ポイントの下落となっている。

どちらもかなり支持率が落ちており傾向は変わらないのだが、支持率には両社の間に8ポイントも開きがある。1000サンプル程度の調査を行っているものと思われるが、この規模の調査でのサンプル誤差は3%ていどであるため、明らかに両社の調査では異なる結果となっているのである。世論調査のゆがみである。

調査方法やサンプリングの仕方は同じだと思うので、ゆがみが生じるのは、調査主体によるバイアスと質問方法の違いが考えられる。

調査は読者ではなく、広く一般に向けてのものであるのだが、電話口で新聞社名を告げられた時、その新聞への好感度によって調査への協力率は変わると思われる。読者層あるいは好感を持つ人の偏りがゆがみとなって現れるのだと思う。

もう一つは質問の仕方により異なる結果が出ると思われる。最も顕著に表れるのは政党支持率である。日経の調査では民主党35%、自民党30%、みんなの党6%、共産・公明3%で無党派層が17%となっている。

一方、毎日の調査では民主16%、自民18%、みんな7%、公明5%、共産3%で、支持政党なしは49%となっている。

自民、民主と無党派層・支持政党なしで大きな違いが見られる。自民と民主の支持率では逆転現象も見られる。これは質問文の違いだと思う。無党派と支持政党なしの割合が大きく異なる点にそれが示されていると思う。

想像するに、毎日の調査では単刀直入に支持政党を聴取しているのに対し、日経の調査では「選挙に投票するなら」あるいは「好意を持っているのは」というような修飾語がついているのではないだろうか。

面白いのは復興増税に対する意見である。賛成が日経も毎日も賛成が39%と全く同じで、反対が日経52%と毎日が58%とほぼ同じ傾向を示していることである。復興増税に対する考え方は新聞社への好感度に左右されない不偏的なものだということか。
10月に入ったとたんに気候が変わり、ようやく待望の秋が到来した。これからの3ヶ月間は、何をするにも良い季節で楽しみたいものだ。ということで、どこかに出かけたいのだが、先月末に終えなければならないレポートがまだ少し残っており、これを片づけてからだ。

野田政権が発足して1カ月になる。「安全運転」を指摘し、野田カラーが出ていないという批判もあるが、2代続いて就任直後にパフォーマンスを発揮し、結局期待を裏切る結果となって退任に追い込まれたリーダーとは違うと思う。

メディアは、盛り上げる事が仕事だと錯覚しているのではないだろうか。スポーツ新聞はなでしこに典型的に見られる“感動”を大きく取り上げるが、これは盛り上げるためである。一般紙の報道も、「ドジョウ演説」のように感動を書きたてる。

野田首相は慎重な言動で、パフォーマンスに乏しいため、盛り上げ記事が書けないために不満なのだろう。

先週の予算委員会や記者会見の言動を聞いていると、回答の前に前提条件をきっちり整理してから答えるというシーンが何度も見られた。議論をするには論点整理が重要だと私は考えている。これを繰り返す首相の態度は、私には好ましく見える。

1カ月で会食をしたのはわずかに1回のみで、連夜飲み歩いていた前任者たちとは真面目さが違うのも好感につながると思う。発足当時の高支持率は、これまでの政権のように急降下はしないのではないか。

次の臨時国会をうまく乗り切れれば、案外長期政権になるかもしれない。アキレス腱になりそうなのは、不適格な大臣の答弁であると思う。特にひどいのは国家公安委員長で、官僚のサポートなしには一つも答弁できないお粗末さであり、次の国会では野党の集中攻撃に火だるまになりそうだ。

大臣の答弁の中で秀逸は国土交通大臣だと思う。このような政治家がいる事にほっとする。


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